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スケルトンはガチャスキルで強くなる  作者: 一時二滴
第一章 ダンジョン攻略
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続、対ハイゾンビ

 俺は元通り?の腕や足を見て驚愕した。


 なんで糸で落としたはずの腕や足が戻ってんだよ!?しかも腐ってて今にも取れそうな状態で!

 ん?そう言えば《劣化再生》って言うのがあったな。それか?

 叡智。ハイゾンビのスキルについて教えてくれ。


『腐敗:自身が現在、視覚することができるものの一部を腐らせることができる。腐敗させる部分は選択可能。使用後のインターバルは30分。


 不死身:身体を煮ても焼いても切り刻んでもどんなことをしようと死ななくなる。HPが0と表示されるようになる。


 部分増殖:自身の身体の一部を全く同じ形で全く同じ機能を持ったものを増やすことができる。


 人食い:生きている人を食べた場合、ステータスが大上昇


 腐食:腐ったものを食べた場合、ステータスが中上昇


 劣化再生:再生する前の状態より状態が悪い状態で再生させることができる。もう一度使用するとさらに劣化した状態で再生する。』


 つまり、身体を切ってもぼろい状態で元通りなのは劣化再生の能力で、心臓部をさしたのに生きているのは不死身の能力ってことか。

 叡智、腐敗の一部ってどのくらい?


『一部と言っても範囲があります。範囲は半径30㎝ほどしか不可能です。』


 相手は不死身だけど今の俺に倒す方法とかある?


『一応ひとつだけあります。』


 それは何?


『ガチャスキルで神聖魔法というのを当て、魔力を使いハイゾンビに当てればハイゾンビは消滅します。身体は不死身でも、不死ではないため、魂に直接攻撃を通せば倒せます。』


 じゃあ、ガチャを回して神聖魔法を当てればいいんだな?


 俺はすぐさまガチャと念じようとした。すると、すぐさま叡智に止められる。


『しかし・・・。』


 ん?


『しかし、この方法を使用した場合、あなたもアンデットのため消滅してしまいます。ハイゾンビは当たらなければなんともありませんが、あなたは直接使用しているため、使用してハイゾンビに当たっても当たらなくとも消滅してしまいます。』


 な!?

 それを早く言え!思わず引きそうになったじゃないか!ガチャを無駄使いするところだったよ!

 俺は叡智に怒りの念をぶつけようとする。

 しかし、叡智は意思を持たないため、返事も来ない。


 は~。じゃあ叡智。今の俺じゃ死なないで彼奴を倒す方法はないんだな?


『はい。』


 絶対?


『はい。』


 じゃあ逃げるか。


 俺は勢いよく走り出した。

 理由は簡単。勝てないからだ。

 勝てない戦いを挑んで死ぬほど馬鹿じゃない。

 俺は瞬歩も使用し、ハイゾンビから離れようとしたその時、地面を蹴ろうとした足に力が入らなかった。足があるという感覚もなかった。

 俺は盛大に転び、地面に思いっ切り頭。この場合は頭蓋骨って言った方がいいのかな?をぶつけた。

 俺は何があったのか踏み外した足を確認した。そして、気づいた。俺の足はなかった。折れていたのだ。


 な、なんだこれは!?

 ど、どうなってんだ叡智!?俺の右足が綺麗で健康的な白色じゃなくなってるんだけど!?


『おそらく腐敗の能力で右足を腐らせたのだと思われます』


 え!?骨って腐るの!?ずっと白色じゃないの!?知らなかった!

 じゃあ、俺はもう逃げる手段がないってこと?


 そんなことを考えているうちにべちゃべちゃと汚い足音が真後ろから聞こえてきた。

 俺は恐る恐る後ろを振り向いた。

 ハイゾンビは俺の真後ろまで近づいていた。

 俺はハイゾンビにより真横に蹴り飛ばされた。

 そして、ダンジョンの壁に衝突した。


 痛ッ。めっちゃ痛い。頭がくらくらする。俺はどうなるんだ叡智。


『おそらく今の攻撃により気絶し、永遠の眠りにつくでしょう。』


 マジか。俺死ぬのか。イヤだな。まだ生きていたかったな。まあ、仕方ない。俺があのハイゾンビからすぐに逃げなかったのが悪かったな。さよなら俺の魔生。今度は人生を歩みたいな。


 俺は小さな願望を持ちながら気絶した。



《???視点》


 男はリトルデビルを通じてとても進化するのが速く、ダンジョンをどんどん下に行くスケルトンを監視していた。


「クフフ、もう死んでしまうのですか。それは少々もったいないですね。仕方ありません、監視を犠牲にしてあの邪魔者を排除することにしましょうか」


 男は笑いながら監視に使っていたリトルデビルに念話を飛ばし、すかさず命令した。


「あのハイゾンビを消しなさい」


 男の命令と共にスケルトンの後を付けていたリトルデビルはハイゾンビにくっつき、爆発した。体内の魔力を過剰に練り、暴走させることによる一種の自爆だ。

 少々大きな爆発が置き、そこにはハイゾンビとリトルデビルの姿はなく、代わりに少し大きなクレーターが形成されていた。


「クフフ、監視役は失ってしまいましたが、彼もいずれこの20階に来るでしょう。その時まで待つとしましょうか。しかし、ここまで魔物の弱点を的確に攻めることができ、尚且つ力を保持していた彼ならばハイゾンビの体内に存在する3つの核くらい壊して殺せそうですが、対処法を知らなかったというのが有力ですかね」


 今まで叡智の補助により弱点のある魔物にはそれ相応の対処が出来ていたという事を知らない男はその事を少し疑問に思いながら知らなかったのだろうと結論づけ、そのまま20階の奥の方へと歩いていった。





核を破壊したら死ぬということを叡智が知らなかったのは叡智が人間の知識しか知らなかったためです。神様の知識もある程度しか入っていないため、叡智は倒し方を知りませんでした。そして、人間の知識しか知らないということは・・・。

面白かったらブックマークお願します。

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