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最後の日記

夏中期 23日



とても大きな出来事がありました。

ずっとこの旅を導いてくれたオークのヒグドナが亡くなりました。


私は彼にたくさんのことを教えてもらいました。

でも、私は彼に何をしてあげられたでしょうか。


たくさん考えましたが、答えは出てきません。


ヒグドナのことをもっと知りたいと思っても、彼はもういません。

頼りにできるのは、ロジーナの残した日記だけです。



私はこれから、彼の故郷に向かうつもりです。

そして、そのついでに聖杯を探そうと思います。



こういうことを言うと、真面目に聖杯を探している人に怒られてしまうかもしれませんが、私はすでにある程度の見当をつけています。



過去に聖杯を見つけ出した剣聖パーシヴァルの意識に乗っ取られたとき、彼は私の習慣になっていた日記帳に手をつけました。



古いエルフ語で書かれた文章ですが、ヒグドナに習っていたおかげで、少しだけ読めます。



ヒグドナの住処と、その走り書きにあった場所は、地図で見るとすぐ近くでした。

そこにいるマーリンという方が、大きな鍵を握っているようです。



マーリンと言えば、剣聖の目的である『アレ』にも関わっている人です。

今までの捜索で全く影すら見せていない彼(彼女?)を見つけることは、難しいでしょう。



本当はすぐにでも出発するつもりだったのですが、ガウェインから聖杯についてもっと勉強してから臨むように言われ、私はしばらくエティダルグの街で学校に通うことになりました。



お察しの通り、勉強は苦手です。

というか、ほとんどやったことがありません。

(読み書きだけは必須だったのでやりました)



勉強が忙しい間、日記は控えておこうと思います。

これは旅の日記ですから、学校のことで書きたいことがあれば、また別の日記を作るかもしれません。



しばらく間が空くと思うので、この日記は無くさないように、どこか大事にしまっておこうと思います。

ではまた、二年後に。

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