荒野の日記
春終期 2日
レンドル砂漠を抜け、私とヒグドナは、大きな街へ向かうために、荒野を歩いていました。
そこには、人は住んでいないと聞いていたのですが、私たちは、あるひとつの村を訪れることになりました。
そこは子供しか住んでいない村で、みんな、小さいころから毒のある魚を食べて暮らしているそうです。
毒のある魚を食べないと、生きていけないから、毒のある魚を食べる。
途中でやめたとしても、もう元には戻れない。
世界には、こんな村がいくつもあるのだ、とヒグドナは言っていました。
直接的に殺していないだけマシだ、とも。
子が親を殺す世界なんて、考えたくもありませんが、この世界のどこかにはきっとあるのでしょう。
さて、暗い話はこれくらいにしておきますね。
この荒野には、冷気を吐くドラゴン、グラキエースがいました。
なんと、村の食糧を巣に置かせてくれる、良い奴なのです。
人間とも仲が良いみたいでしたから、きっと強い信頼関係を結んでいるのでしょう。
ドラゴンを見たのは初めてで、私は少し興奮してしまいました。
世界にはもっと珍しいドラゴンや、体の大きなドラゴンがいると聞きました。
早く会ってみたいものです。
乗れるドラゴンもどこかにいるのかな?(竜騎士は憧れなので!)
次に向かう場所は、この辺りで一番大きな街、エティダルグです。
ここは、私も知っている街です。
名前だけですけどね。
たしか、大きな闘技場があったところじゃないかな。
活気のあるところだったと思うので、この旅で初めて人の多いところを訪れることになりそうです。




