第2話
アヴァンデント大陸・五大王国が1つ、ミラージュ王国。その西にある辺境地ウィート。そこがボクの生まれ育った場所。
ボクの名前は、グレイ・フォン・ハルヤード。
フォンというのは貴族につくものです。
ボクの家は代々このウィートを治める辺境貴族です。
ウィートは小麦栽培や畜産が盛んな土地で、その品質は国でも指折りの実力でした。
しかし近年、度重なる天災により、小麦が取れず、家畜用の餌となるライール麦も取れず、結果として、小麦栽培も畜産も衰退の道を歩んでいきました。
国に治めるお金もギリギリで、領民もハルヤード家も苦しい生活を強いられました。
そして、領民がどんどん減り、昔からの領民でさえも他の地へと行く者が多くいました。
使用人も少しずつですが、辞めていきました。
残った領民はたったの80名。しかもそれは未だに残っている使用人の家族やハルヤード家にゆかりのある人達だけでした。
そんな時、ボクは生まれました。貧しい生活の中でも最低限の家財道具になろうとも、ボクの部屋のベッドだけは残されていました。
幼いボクへの謝罪代わりだったのでしょうが、申し訳なさで正直あまりそのベッドでは眠れませんでした。
成長したボクは、ひたすら勉強と剣術、魔法の特訓をし続けました。
勉強といっても残った領民や使用人に地面に棒切れで、基礎的な知識を書いてもらい、それを覚えたり、本を貸してもらって読んだりする程度でした。
剣術は棒切れ1本で領民や使用人に教えてもらった事を真似しながら、ひたすら振っていました。
魔法は魔法に秀でたおばあちゃんがいたので、その人のところへ毎日通い、ひたすら練習しました。
ボクが7歳になった次の日にボクは倒れました。
そして、俺の中の一部になったのです。
俺はボクの記憶を元に、ベッドから立ち上がり、部屋を出た。
状況把握は基本的なことだからな。
久しぶりに更新しました。
転生ものって、かなり書きづらいですね…
兎に角完結に向けて頑張ってみます。
他作品も宜しくお願いします!