表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

400文字小説

雪の日【400文字小説】

作者: 白波

 どんよりとした雲が広がる空の下、人々は家路を急いで駆け足気味だ。

 誰もが傘を持っていないわけではないだろうが、本格的に天気が悪くなる前に帰りたいのは誰も同じである。ましてや今日の朝の時点での天気予報は晴だったので、それを信じて傘を持っていない人が多いだろうからなおさらだ。


 少女はそんな街の中をゆっくりとした歩調でややうつむきながら歩いていた。


 些細なトラブルが続き、どんよりとした空と同様に気が滅入っていた彼女は、鉛色の空を見ることなく、足元のアスファルトだけを見て歩き続ける。


 そんな彼女の頬にぴたりと冷たいものが当たった。


 ゆっくりと顔をあげて見ると、空から白くて小さい雪がひらひらと降り始めていた。


「……雪か……たまにはこんな天気もいいかもね」


 そんなことを言いながら、彼女は笑みをこぼす。


 彼女はしばらくそうしていたあと、本格的に雪が降る前に帰ろうと、まっすぐ前を見て、少しだけ駆け足気味で家路を急いだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ