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風信子(ヒヤシンス)
長い髪が風にひらめくのを感じていた
夏の終わり、少しだけ冷たい風が
私の頬をそっと撫でて遠い空へと流れていく
あなたがいなくなって初めての夏は
何故だか蝉の声がよく響いていた
お揃いで買ったキーホルダー
カバンに付けられたそれを指でなぞる
風が、私からあなたを奪っていく
あなたの顔が、匂いが、仕草が
すべてが私から消えていく
頬を伝うものがなんなのか私はわからないけど
顔を上げた私を撫でる風は
さっきよりもすこしだけ冷たかった
長い髪が風にひらめくのを感じていた
夏の終わり、少しだけ冷たい風が
私の頬をそっと撫でて遠い空へと流れていく
あなたがいなくなって初めての夏は
何故だか蝉の声がよく響いていた
お揃いで買ったキーホルダー
カバンに付けられたそれを指でなぞる
風が、私からあなたを奪っていく
あなたの顔が、匂いが、仕草が
すべてが私から消えていく
頬を伝うものがなんなのか私はわからないけど
顔を上げた私を撫でる風は
さっきよりもすこしだけ冷たかった