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死亡願望
僕が死のうと思ったのは
窓の近くで黒猫が泣いたから
僕の過去も、猫の鳴き声と一緒に闇に溶けてゆけ。
今日は昨日とおんなじだ
明日を変えたければ、今日を変えなきゃ
わかってる
わかってるんだ
僕が死のうと思ったのは
校庭に金木犀の花が咲いたから
あの木陰でうたた寝したら、枯れた花びらと一緒に土に戻れるかな。
昔の僕に「何やってんだ」そう言われてるような気がして
毎晩誰かに謝っていたよ。
僕が死のうと思ったのは
空に浮かぶ月が綺麗だったから。
憎らしいほど綺麗な月は僕から何かを奪って行ったんだ。
僕が死のうと思ったのは
君に出会えてなかったから。
僕が生きようと思えたのは
君に出会えたから。
君が生きている世界に
少しだけ期待した僕は
もう少しだけこの世界で息をしよう。




