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名前
静かに目を閉じるあなたは、まるで眠っているよう
体中から伸びた管が、あなたをこの世界へとつなぎ止めている。
隣で伏せる僕は無力で、小さい。
もしも、時計の針を戻す魔法があるのなら
僕のこの無力な両手など喜んで捧げよう。
世界は、僕らのために回り続ける
バラバラな二人を決して離さないように
何度だって呼ぶよ
あなたのその名前を。
やっと気づいたんだ、その名前がとても美しいということに。
だから目を覚ましておくれ
あなたのその声で、ボクの名前を読んで欲しい
それまで、どれほど長い時でも、あなたの名前を呼び続けるよ
その、美しい名前を




