ー第5話ー
なんかぐだぐだだぁ
次はもっとまともになるよう頑張ります
「おにーちゃーん!!」
ハシューが創輝の部屋に駆け込んできた
「ああ、ハシューどうした?」
「パパとママがお話しがあるから来てだって」
「そうかわかったよ、教えてくれてありがとう」
創輝はハシューの頭を撫でる
「えへへぇ~、おにーちゃん早く行こー?」
「うん」
ハシューに手を引かれ、リビングに入るとミューリとフラーク、ケイラのみんながいた
「あーっ!!ハシューずるーい!!」
ミューリが突然叫ぶ
「こら、ミューリ、ハシューにまで嫉妬しない!!」
ケイラがミューリを叱る
「うぅぅ…いいなぁハシューくらいの年だったら堂々と手を繋いだり、抱きついたり…」
「ミューリもやればいいじゃない」
「無理だよー!!付き合ってもないのにー!!///…ほ、ほら創輝待ってるから話しなきゃ」
「話って何ですか?」
創輝はケイラに尋ねる
「創輝は学校に興味ない?」
「まあ、向こうでは学生でしたからこちらの学校に興味が無いことは無いですけど‥‥」
「ならちょうどミューリが行く予定の学校に行ってみるのはどう?」
「行く予定ってミューリ今まで学校行ったことないの?」
「違うよー!!進学するの!!」
ミューリは頬を膨らませる
「ああ、ゴメンゴメン」
「それで創輝?どうするんだい?」
「でも、学費とかありますし、悪いですよ…」
創輝は尋ねてきたフラークに答える
「大丈夫だよ、お金は贅沢すぎるほどあるから無駄遣いするよりはこういうことに使ったほうが」
「でも…」
「もう!!遠慮しないの!!創輝は私たちにとっては、息子同然なんだから!!ねぇ?」
「ああそうだよ」
「それとも、私たちが親なんて嫌?」
「そ、そんなことないですよ!!フラークさんとケイラさんには感謝してますし」
「なら遠慮しないの!!それと、そんな他人みたいな呼び方しないの!!敬語もナシ!!…あっでも本当の親のほうがいいわよね…」
「いえ、父も母も物心つく前に亡くなってますから…」
「そうだったのか…すまない、イヤなこと思い出させてしまったな」
「気になさらないで下さい、親との思い出はほとんどないですし」
「ならやっぱり…私たちが創輝の親になるわ、何かあったら私たちを頼りなさい」
「ありがとうごz「ん?(チラッ)」…あ、ありがとう、ケイr「え?(ギロリ)」…か、母さん」
「よろしい!!それで、行くのね?学校」
「行くよね?創輝♪」
ミューリが目を輝かせ、期待の目線を向ける
「ああ、行くよ」
「やったぁー!!」
「ミューリ、創輝なら大丈夫だと思うが一応編入試験をパスしないと行けないんだからな」
「わかってるよー」
「試験って何をやるんでs…やるの?と、父さん?」
「実技試験と筆記試験がある、実技は学園の教師と模擬戦、筆記は数学と物理学、あとはいくつかの質問に答える、といった感じだったはずだが」
フラークは考えながら答える
「筆記か…勉強しないとヤバいかな…それで、試験はいつ?」
「ん?明日だけど?」
「………とんでもない答えが返ってきた気がするんだけど気のせいだよね?ミューリ…」
「き、気のせいじゃないと思うわ…」
「実技試験はどちらにしろ短期間じゃあどうしようもないからしょうがないし、ある程度は通用するみたいだからまだしも、筆記試験は、向こうの知識が通用しないかもしれないじゃないですか!?」
「そうよ、いくら創輝だからって明日いきなりなんて」
創輝とミューリは必死にフラークに訴える
「大丈夫だよ、こっちより、創輝がいた所のほうが進んだ勉強をしているから」
「そうなんですか?でも、どうしてそんなこと分k…あぁ、そういうことか」
「察しの通り、創輝のことを見たときに同時に見たもんで」
「でも、せめて多少復習はしたかった…」
「もう男の子ならぐだぐだ言わない!!」
「お母さん、それは創輝がかわいそう…」
「気にしなーい気にしなーい」
「「……はぁー」」
創輝とミューリはあらためてケイラにはかなわないと思ったのだった
「そういえば創輝、チャオルちゃんはどうするの?」
「あぁ、チャオルー!!ハシューの相手ありがとう」
「いやいや、なかなか楽しかったからいいさ」
チャオルがいきなりハシューと共に何もないところから現れた
「えっ!?チャオルちゃんいたの!?」
「帰ってきたら取り込み中だったから、話の邪魔にならないように姿を消してたんだ…創輝には気づかれたけどな」
「で、ハシューが一人じゃかわいそうだから、俺がチャオルに相手を頼んだ」
「いつの間に…」
「ハシューはかわいいな」
チャオルはハシューの頭を撫でる
「えへへぇ、また遊んでね!!」
「ああ!!」
「それで、学校に行くんだけど、チャオルどうする?」
「当然、私も行くぞ」
「おにーちゃんとチャオルちゃんどっか行っちゃうの?」
ハシューが目に涙を浮かべ、悲しそうに聞く
「大丈夫よハシュー、創輝とチャオルちゃんはミューリと同じ学校に行くんだから、いつでも会えるわ」
「えっ、どういうこと?」
「ハシューが行ってる学校は同じ敷地内にあるから」
ミューリがすかさず説明する
「あぁ、なるほどありがとう」
「どう致しまして」
創輝は礼を言われ、照れているミューリの頭を思わず撫でてみた
「ふみゃっ!!//」
「あぁ、悪い、いやだったか」
「全然そんなことないから!!……むしろうれしいから、もっと撫でてくれても…」
「えっ?何?」
「な、なんでもない!!なんでもない!!」
「良かったわねーミューリ、ハシューがチャオルちゃんに撫でられてるの見て、創輝になでなでして欲しくなったんでしょう?」
「なっ!!…もう、お母さんのいじわる!!」
「だって本当のことでしょ?」
「ううぅ!!創輝ぃー、お母さんがいじめるぅー」
ミューリは創輝に泣きつく
「母さん、あんまりミューリをからかいすぎたらかわいそうだよ?」
「あーあ、またミューリはそうやってすぐ創輝に甘えてー、創輝も創輝でミューリに甘いんだからっ!!もう私知らないっ!!2人でとっとと学校に行っちゃえ!!」
「ああ、もう母さんいじけないでよ」
「いじけてないもーんだ」
フラークとチャオルはそんな様子を苦笑いしながら眺めていた…