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ー第4話ー

「フラヴ!」


ミューリが唱えると火の球が5つミューリから放たれ、シャドナルに当たる


シャドナルは黒い円盤をミューリに飛ばしてくる


「お前の相手はこっちだ!」


創輝は黒い円盤を切り落とし、ジャンプして切り掛かる


シャドナルは再び糸のような物で受け止めるが切られる


創輝はそのままの勢いで縦に振り、傷を負わせる


傷を負わされたシャドナルは奇声を上げながら辺りに黒い球を飛ばす


「ウォラリ!」


ミューリが唱えるとあちこちから水柱が立ち球を打ち消し、そのままシャドナルに襲い掛かる


水柱はシャドナルを貫いた


「ナイス、ミューリ!」


創輝はミューリに声をかけ剣を納めた


「創輝危ないっ!」


「えっ!…うおっ!」


シャドナルが黒い球を創輝に向かって飛ばしてきていた


創輝はジャンプしてかわす


すると今度はシャドナルの傷口から黒いレーザーのような物が創輝とミューリそれぞれに向かって発射された


「くっ!(きゃぁ!)」


「フラヴ!」


ミューリが火の球を飛ばすがレーザーにあっさり貫かれる


創輝は鞘に入った剣をそのままミューリとシャドナルの間に向かって投げる


ミューリのほうに放たれたレーザーは創輝の剣で打ち消される


創輝も空中で体をひねりレーザーをかわす


しかしシャドナルは触手を伸ばし創輝を叩き落とした


「創輝っ!」


ミューリが創輝に駆け寄り防衛呪文で防御壁を張る


「創輝は私が守るっ!」


ミューリはシャドナルに向かい合い、防御に集中する


(また…俺は守られるのか…)


創輝は意識が朦朧とする中、防御しながら反撃をしているミューリの背を見ながら考える


(そんなのは嫌だ……決めたじゃないか……あの日に……今度は俺が……)


「くっ!…魔力が…」


ミューリは魔力が切れてきて防戦一方になっている


強烈な一撃でとうとう防御壁が破られる


「はぁ…はぁ……ごめん、創輝……」


シャドナルはとどめとばかりに黒い波のような物を放つ


「俺が……守るんだぁぁ!!」


創輝は叫び、立ち上がる


一瞬景色が停止し……


次の瞬間シャドナルは斜めに2つに裂け、波がシャドナルの方へ戻っていく


そしてそこには剣を振り抜いた状態の創輝が立っていた





「じゃあ創輝のパーティー加入と、Sランク認定を祝ってぇー!」


「「「かんぱーい!!」」」



創輝、ミューリ、ミリシアはコミュニティー近くの酒場にいた


「やっぱ創輝すごいねぇ、いきなりSランクだもん」


ミリシアが感心する


「でもとどめ指したのが俺ってだけで、ミューリ居なかったら俺死んでましたし……まぁ実際そのミューリもSランクになりましたけど……」


創輝がそう言うと慌ててミューリが照れたように言う


「そんな…創輝が居たから私も戦わなきゃって思えたんだし、それにやっぱり創輝じゃなきゃとどめさせなかったよ」


「はは…そう言って貰えるとまだ救われるよ」


「なーに2人していい雰囲気になってんだぁ?」


ミリシアがニヤリと笑いながらからかう


「べ、別にそういうつもりじゃ//」


「いい雰囲気?どういうことですか?」


それを聞いて、ミリシアは呆れる


「こりゃミューリ、苦労しそうだね…」


「?………ところでさっきから気になってたんだけど、そちらの人はミューリの知り合い?」


「そちらって?どこの人?」


「いや…そこに…」


創輝は自分たちが座っている4人席の空いている席を指す


「なっ!そなたには私が見えるのかっ!?」


「えっ!今の何?」


「見えますが…みんなには見えないのですか?」


「あぁ、私は精霊だからな」


「ええぇぇぇ!?精霊ですか!?」


「スゴイな!それも見えるって!」


ミューリとミリシアは口々に言う


「精霊ってなんですか?」


「そなた精霊を知らないのか!?」


「あぁ…創輝は知らないよね、そもそも魔法は魔力を火、水、土、風などの属性を付与して、そしてイメージによって発現させるの。そして、精霊は属性を司る、象徴で、そのパワーの集まって生まれた生き物なんだ」


「なるほど…だいたいわかった、ありがとうミューリ」


「うん♪……で、そこにいる精霊は何の精霊なの?」


ミューリは精霊に尋ねる


「私は混沌を司る精霊のマラスだ」


「混沌で、しかもマラスっ!?」


ミリシアが素っ頓狂な声を出して驚く


「えと…ミューリ、お願い」


「はーい、えっと、まず混沌についてだけど、さっき言った属性には上位である、閃光と混沌があって、この2つが下位のその他の属性をまとめ上げてるんだよ。ただ、閃光と混沌の精霊は仲が悪いらしいの」


「そ、そんなことはないぞ、閃光のマラスと私は親友だしな。仲が悪かったのは6世代前のことだ、逆にそれ以外は皆、割と仲が良い」


精霊が慌てて訂正する


「へぇー、そうなんだぁー…あぁゴメン、次はマラスについてだね、マラスっていうのは簡単にいえば、その属性の精霊の王とか長っていう感じ…であってるよね、精霊さん?」


「うん、完璧だ」


精霊は満足げに答える


「それで…どうして俺には見えるんでしょうか?」


「精霊と契約した者は基本的に見えるのだが、そなたはしていないのだろう?」


「していませんね」


「その場合、契約が可能な精霊しか見ることができない。そして、その組み合わせは世界中探しても、一組だけなんだ」


「なるほど、だからあんなに驚いていたのですか」


「それで…その…私と契約してくれないか?」


精霊は遠慮がちに尋ねる


「あぁその前に…あなたの名前は?」


「創輝、精霊さんには基本的に名前はないんだよ?」


ミューリが言う


「では、俺が付けても?」


「あぁ、いいぞ、その代わり私へ敬語は止めてくれないか?なんかこう、契約するのに妙な距離があるのは…」


「そうだよ、私にも止めてよ、せっかくパーティーメンバーなんだからさっ」


精霊が言ったのを聞き、ミリシアも言う


「あぁ…うん、わかった。えっと、名前か…うーん…チャオル…ってのはどうかな?」


「チャオルだな、うん……それで契約してくれるんだな?」


「うん…どうすればいいんだ?」


「ちょっとじっとしててくれ……」


おもむろにチャオルは創輝に顔を近づける

「ちょっ!」


思わず創輝は顔を引く


「だからじっとしてって!」


そして額同士がくっつく


すると2人は光り出し、5秒ほどしておさまり2人は離れる


「ちなみに契約すると、ふつうの人にも私が見えるようになるぞ」


「へぇ、じゃあミューリにもチャオルのことg…………あれ?どうした?」


創輝がミューリを見ると頬を赤くして、創輝とチャオルを睨みつけていた


「い、今何したのっ!?」


「何って…チャオルと契約しただけだけど?」


「もうっ!そうじゃなくて!」


「あぁ、そなたはミューリと言ったか……私はそなたが思っているような事はしていないぞ?」


「本当?」


「ああ…それにしても創輝、そんなんではミューリがかわいそうではないか」


「そんなんって?」


「はぁー、もう重症だな……ミューリ、私も協力するよ!」


「あ、ありがとうっ!……改めてよろしくね、チャオル!」


「ああ!ミリシアもな!」


「うんうん!」


「だから重症ってどういうことだよ!?」


「「「はぁー」」」


「ええぇぇぇ!何か俺変な事言ったか!?」


「「黙れ鈍感!!」」


「ひ、ひどいっ!」


「よ、よしよし//」


創輝はうなだれ、その頭をミューリが頬を微かに赤らめながら撫でる


それを見ながらミリシアとチャオルは微笑んでいた



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