第二十章6 【アンサー・クリエイト/第10席戦2】6/フィナレエンデの17日間5
理解力の高い方は、
『それは失礼した。
俺は、【ドレン】。
こいつは【イルド】。
あんたの言うとおり名乗るほどの大物ではないがな。
俺達は、あんたを調べて来いと命令を受けている。
【贄喰威】と言う新しい強者の組織が出来たんでな。
俺達の様な下部組織の者達はそいつらにごまをすって生きていかなければならない。
【贄喰威】は更なる上位存在によって、あんたの扱いは細心の注意をはらって行う様に言われているらしい。
更なる上位存在の機嫌を損ねたら【贄喰威】と言えども全滅させられるらしいから逆らえないらしい。
なんで、現在、【地球】は、【贄喰威】の侵略対象外になっているらしいが、出来れば、こ青い星を手に入れたいと思っているらしい。
それにはあんたの存在が邪魔なんだ。
何とか排除したいと思ってんのさ。
ただ、直接やったら角が立つんで、俺達の様な下部組織にお鉢が回ってくるって寸法なんだよ。
あわよくば、俺達があんたに無礼を働いて殺してくれれば御の字。
そう考えているんだろうよ。
俺達は色んな悪事を働いてきた身だ。
今更善人ぶるつもりはねぇ。
だが、バカでもねぇつもりだ。
なんかやべぇ匂いがプンプンする相手に対して、下手に手を出すつもりはねぇよ。
ただ、俺達以外にも色々、【贄喰威】から命令を受けている連中は居るはずだ。
そいつらの中には、俺達の様に危険を感じて慎重に挑むって事をしねぇ、バカな奴もいるだろうよ。
って事で、俺達としては、特別な何かがあるから上はあんたを特別視しているって言葉をあんたから聞けたって事で納得して帰る。
俺達はそれで十分だ』
と言った。
【フィナレエンデ/芳一】は、
『そう・・・貴方の誠意に対して、こちらも答えないとね。
私の名前は【フィナレエンデ】。
【唯野 芳一】では無いわ。
ただ、私の言った事は間違っていない。
それだけは断言出来るわ。
だから、特別な何かを彼が持っていると言う情報は間違いではないわ。
こちらとしても彼に余計な火の粉が降りかかる事が解った事だけでも収穫だわ。
お互い利益を得たと言う事で解散しない?』
と言った。