第二十章15 【アンサー・クリエイト/第10席戦2】15/フィナレエンデの17日間14
【ヴィスクドゥオール】は、
『私は、戦闘用とは一言も言ってないよ』
と言った。
【フィナレエンデ】は、
『チームを強くするためと言っていたと思うけど?
嘘はお互いつけないハズだったんだけど、イカサマでも使ったのかしら?』
と当然の質問をした。
『イカサマなど使っていないよ。
ちょっと論点をずらして話しただけだ。
そして、あぁ、そうだ。
これで私のやる気があがる。
結果的にはチームが強くなる』
『ふざけているの?』
『ふざけてなどいないさ。
私がこのまま、戦闘用の力を手に入れてチームに参加すれば、君達には不満が残るだろうし、考え方によっては、君達が応援しているチームの足を引っ張っている事にもつながるんじゃないかな?
だから、私は私の楽しみのために、君達を利用させてもらった。
将来的に君達の味方になるというのは嘘ではないし、なるべく嫌われたくないからね』
『ずいぶんな言い方ね?
そんなやり方、私達が気に入ると思っているの?』
『思ってはいないが、君達と話すきっかけはそれしか思いつかなかった。
話したかったからと言うのは理由にならないかな?
私が話したかったのは、君の応援しているチームが戦う【フェイマス・グローリー】と言う小男は、裏で色々と薄汚い事をしている。
それを知って欲しかった。
私としてはそれが目的かな?』
『どうやらまんまと一杯食わされたってことなのかしらね。
どこまでも、喰えない女ね、貴女って・・・』
『それは褒め言葉として受け取っておくよ。
君達としても実力をアップ出来たのだから、それで良しとして欲しいな。
敵対関係にないと実力アップ出来ないのは本当の事だしね。
私に敵意は無かった。
少なくとも今はね。
それだけは理解して欲しいんだけどね』
『そう言う事にしておきましょうか。
どうやら、貴女は実力をまだ隠しているみたいだからね』
『正解。
このままだと君達だけが手の内をさらしている事になる。
今、私と交戦するのは得策ではない・・・と思うけど?』
『・・・その様ね。
それで納得しておくわ』
と言う話になったのだった。




