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定年間際の竜騎士  作者: だいごろう
第三章 【聖騎士とバンパイア】
227/502

共闘作戦




「騎士団! やつは火が弱点だ! 魔法を使え!」


キカートリックスが命令し、

アンヘルカイドの周りにいた騎士たちが距離をとり始め、


「わが魔力をもって、灼熱の炎、真円となり・・・!」


一斉に、火の魔法を詠唱し始めた!

騎士たちの魔力が徐々に高まっていくが・・・


「ふひ! 法術・バーニングウォール!」


ズッドォォォォォォォン!!


「ぎゃあああああ!!」


「うわぁぁぁぁぁぁ!!」


「ああああああああああああああああ!!!」


魔法を詠唱していた騎士たちの足元から、

大きな炎の柱が吹き出した!!


魔法を使う戦法を

アンヘルカイドに伝える形となってしまった!

魔法の詠唱なしに発動できる『法術』のほうが

先に、騎士たちを攻撃できてしまう!




「どうしたぁ!? 俺の弱点を狙うんじゃなかったのか?」


アンヘルカイドの周りに、騎士たちの焼死体が増えていく!

さっき殴られて倒れていた騎士たちも、

やつの『法術』に巻き込まれて焼かれてしまった!


じりじりと後退してくる、残った騎士たち。


やはり『法術』というのは、やっかいだ。

こちらに魔法詠唱の隙を与えてくれない。

それに、ここは町の中だ。

騎士たちも遠慮してしまって大きな魔法は使えない。

でも、相手はお構いなしに『法術』を連発してくる。


「不利な状況だな・・・。」


店主が、困った表情で言う。

すぐにでもアンヘルカイドへ攻撃をしかけそうだった

店主だが、騎士団たちの奮闘を見て、

相手を分析することにしたようだ。


「オレが接近戦で、やつの気をひいている内に

店主が大きな魔法で攻撃っていうのは、どうだ?」


考えうる作戦を伝えてみたが、


「こんな場所で、上級魔法を使えば、

被害が大きくなってしまう。

おっさんの竜騎士の剣技も同じだ。

できれば被害は抑えたいんだが、な。」


店主も、やはり町の被害を抑えることを考えている。

だからこそ、迂闊に手を出せない状況だ。

オレの技にしても、なるべく使ってほしくないようだ。


「しかし、あんまり『法術』を連発してこないものだな。」


オレは気づいたことを、言ってみた。

たしか『洞窟』にいた『バンパイア』は、

恐ろしいほど『法術』を連発してきて、

店主と2人がかりでも、苦戦したのだが・・・。

アンヘルカイドは、あまり自分から『法術』を仕掛けてこない。

騎士たちが動いてから攻撃するという感じだ。


「アンヘルカイドは、魔法も『法術』も苦手なんだ。

やつが、得意としていたのは剣術と体術だった。」


そばにいたキカートリックスが、

オレの言葉に反応して、そう教えてくれた。


「なるほど。だから、これだけ距離をとっても

『法術』を連発してこないわけか。」


かなり有力な情報だ。

ならば、離れていても、

『法術』で苦戦することはないだろう。


「よく見れば、さっきから

あいつ、一歩も動いてないかもしれないな。

もしかしたら、まだ『バンパイア』の体に

慣れていないのか・・・?」


今度は、店主が気づいたことを言った。

たしかに、さっき一歩だけ歩いたと思うが、

それ以上、歩いてこない。

体が慣れていないのか・・・?

慣れたら、素早く動くのか・・・?

それとも・・・。


「あーーー、めんどくせぇ・・・。

すっげー気持ちいい気分だが、動くのが、

すっげーめんどくせぇ・・・。

あーーー、しゃべるのも、めんどくせぇ・・・。」


騎士たちに囲まれながら、

なにか愚痴をこぼし始めた、アンヘルカイド。

本当に、本能のままに動いているようだな。


今は、のどが潤っているようだが、

これで、のどが渇いたり、空腹になれば・・・

動き出すのではないだろうか。


「一見、太って見えるが、あれは全身が筋肉だから、

動き出すと素早いかもしれん。

カルブ! やつをノロマにしてやれ!

やつにカルブの魔法を感づかれる前に、

俺たちで、やつの注意を引く!

チャンスがあれば、火の魔法で終わらせる!」


店主が、カルブにそう指示して、

武器を構えだした!


「オッケー、清春さん!」


「よし、それでいこう!」


「ふん!」


オレは剣を抜き、キカートリックスも剣を構える!


その時、


「おーい! おっさーーーん!

応援を呼んできたぞーーー!」


『ヒトカリ』の方面から、『マティーズ』の3人と、

その後方に、数十人の傭兵たちの姿が見えた!

心強い!


しかし、応援を頼んでおきながら、今さらだが、

あまり大勢が敵の周りにいると、オレたちが攻撃しづらい。


「スン、スンスンスン・・・!

あ~~~、女のニオイだぁ~! ふひっ!

わざわざ女を連れてきてくれるとは、感心だなぁ!」


「!!!」


そう言ったアンヘルカイドが、

オレたちとは反対側の

『マティーズ』たちのほうへ振り向き始めた!






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