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定年間際の竜騎士  作者: だいごろう
第三章 【聖騎士とバンパイア】
128/502

ギガントベア戦




ガツンッ!


「ガァァァァァ!!!」


「ぐわっ!」


『マティーズ』の茶髪の男の攻撃は

見事に、魔獣の頭を直撃した!

なかなか、やるじゃないか、『マティーズ』。

しかし、またもや、生き物に当たった音じゃなく、

硬くて重い石みたいな音がして、

男の剣のほうがはじかれた!


「攻撃力あげてんのに、効いてねぇのかよ!」


さきほど足を狙って攻撃した黒髪の男が

愚痴を叫ぶ。

しかし、そう悲観するものでもない。

確実に、頭への攻撃で

魔獣は痛がっている。効いている!


「傭兵どもに遅れを取るな!

われらも突撃だーーー!!」


「うおぉぉぉ!!」


ここぞとばかりに、町の入り口から

騎士団たちが駆け出してきて、

魔獣を後ろから攻撃する!


ゴツン! ガンッ! ガキン!


「ぐっ!」


「ぐわぁ!」


おもに、魔獣の足やケツに、

騎士団たちの攻撃がヒットしたが

また硬い音がして、

攻撃した騎士たちのほうが

剣を持つ手を痛がっている!


「なんて硬いんだ!?」


「グオォォォーーー!!」


「ひるむな!

剣が通じないなら、魔法で攻撃しろ!」


バシーーーン!


「がっ!!」


「ごふっ!!」


魔獣の薙ぎ払うような剛腕が

騎士たちに当たってしまい、

3人ほど吹き飛んでしまった!

その衝撃音が、ここまで伝わってくる!


そんなに硬いのか?

・・・オレも試してみようか?と思ったが、

これでオレだけが斬れてしまうと、

目撃者が多すぎて、のちのち面倒なことになりそうだ。

やはり、ここは、こいつらに任せたほうが・・・


「わが魔力をもって、灼熱の炎、真円となり・・・。」


やっと息が整った木下が、魔法を詠唱し始めた。

木下の魔力が高まっていく。


だが!


「グオォォォォォ!」


「ちっ!」


魔獣の意識が、木下に向いてしまった!

また四足走行で、こちらに突進してきた!

なかなか早い!


ガッ!


「きゃぁ!」


「ふんっ!」


オレは、木下の体を抱えて、

魔獣の突進をかわした!


ドザザザザザ!


魔獣の巨体が、すぐ真横を駆け抜けていく!


「重い!」


「んなっ! 失礼な!」


オレは、思わず本音がこぼれてしまった。

ほかの傭兵たちも、なんなく

魔獣の突進を避けていた。


「木下、火の魔法は使うな!

おそらく、あいつに火は効かない!

おびきよせてしまうだけだ!」


「では、どうすれば!?」


いかづちの魔法は使えるか?」


「初級程度の魔法しか使えません!」


それは、オレも同じだった。

あの硬くて分厚い筋肉を貫通させるには、

感電させるしかないと思ったのだが、

一人の初級程度の魔法では、通じない気がする。


「だれか、雷の魔法で攻撃できるか!?」


オレは、周りにいた傭兵たちに声をかけた。


「雷だって!?

初級程度の魔法しか撃てないよ!」


『マティーズ』の女がそう答える。


「雷か・・・!

いい案だが、俺の不得意な魔法だ。

俺も初級程度しかできない!」


魔法に長けていそうな両手包帯の男も、そう答えた。

そうか・・・。

雷の魔法は、ほかの属性の魔法よりも

少し扱いが難しいからな。

だが・・・4人いれば・・・!





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