表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
定年間際の竜騎士  作者: だいごろう
第一章 【異例の特命】
1/493

佐藤健一、58歳。






佐藤健一、58歳。

職業:城門警備隊、役職:隊長。



挿絵(By みてみん)



ひとつに『城門警備』と言っても民営の警備会社ではなく、

国家直属の警備隊、いわゆる『公務員』だ。

でも、ここ『ソール王国』は決して大きな国じゃないし、

敵国もいなければ、魔物もいない領域だから、

公務員の中でも、人気がない職業だ。

隣りに住む奥さんに話したときなんて


「え? 城門警備って公務員だったの?」


なんて驚かれたくらいだ。


そして、オレは一応、『竜騎士』の国家資格を持っている。

この資格を持つ者は、魔物の中でも強大なドラゴンを倒す

スペシャリストなのだが・・・

そのドラゴンがいたのは、今から数百年も前の話で。

その昔は、一匹のドラゴンを倒さないと取れなかった資格も、

今では体術系の大学さえ出ていれば、誰でも受験資格があって、

簡単な実地試験と筆記試験で取れるのだ。

オレは、公務員になりたいってだけで、とりあえず取った資格だった。


本当は、王宮の中を警備する『王宮警備隊』になりたかったのだが、

そこは公務員の中でも、競争倍率が高い職業で、

オレは何度も面接を受けたが、落ちてしまった。

やはり『竜騎士』なんて『なんちゃって騎士』だから、

本物の訓練を受けた『騎士』の資格を持つ者たちが

優遇されてしまうわけだ。

仕方なく競争倍率の低い『城門警備隊』の面接を受けて

採用されて・・・以来、ずっと小さな城門を守ってきた。

今では、ゆるゆるな城門警備に就職できて良かったと思っている。

勤続年数は30年以上。オレも歳をとった。

あと数年で定年だ。


定年後は、何をするか・・・全然決めてない。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ