表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風水鑑定チートで、開運無双!~風水ギルドが王国制覇するまで~  作者: 狭間コヤタ
5章 暗殺ギルドとの抗争に入ってみた。
49/70

49話 暗殺ギルド vs 風水ギルド

 

 緊急集会を開き、結城は詳細を話した。招集された支部のサブ・マスターたちは、事前に知らされていたとはいえ、やはり動揺を隠せぬ様子だ。


「それでアニキ、どう対処するつもりですか?」


 トムがそう聞いてきた。

 結城は答える。


「暗殺ギルドの尻尾を掴むことだ。そうすれば、勇者ギルドに引き渡せる」


 エミリーが挙手して、


「けれど、それが難しいのよね?」


 結城はうなずき、他のサブ・マスターたちに告げた。


「この件は、僕に一任してもらいたい。皆には、支部の守りを固め、襲撃に備えてもらう」


 風水ギルドにとって、守りを固めるとは、武装するということではない。より運気が上がるように、取れる手段を全て取ることだ。

 開運が身を助ける。


 トムたちが帰還したあと、結城はウェンディ、リサ、エミリー、レラ、セシリーを呼んだ。


「しばらくの間、本部を留守にする。ウェンディ、リサ、エミリーが中心となって、本部を守ってもらいたい」


「それは構わないけど、ユウキ君はどこに行くの?」


 そうウェンディが尋ねる。

 結城は、このメンバーにだけは、隠し立てするつもりはなかった。


「僕は、あえて危険の中に飛び込むつもりだ。そして、こちらから暗殺ギルドを追跡する。暗殺ギルドにも指示を出す者、つまりギルド・マスターはいるはずだ。その人物を捕えるか、少なくとも正体は掴む。さらに、風水ギルドを殲滅するよう、暗殺ギルドに依頼した人物も聞き出す」


「リスクは高いよ、ユウキ君」


「もちろんだ。しかし、僕はいま、怒っている。大事な仲間を殺された。このまま黙っているつもりはない」


〈零〉ダンジョンでの経験が、結城の決断を後押しした。

 いくら暗殺ギルドが、殺人のプロ集団だとしても、だ。グラコ最終型や、ミノタウロスほどに強敵ということはあるまい。


「セシリーとレラは、僕に同行してもらいたい」


「承知しました、マスター」

 とセシリー。


「ボクの力で役立てるなら、嬉しいです」

 とレラ。


 セシリーとは、〈零〉ダンジョンでも共に戦った。あの戦闘経験によって、レベルも上がっている。

 レラも、偵察スキルに優れている。リーグ族で鍛えられたからだ。

 また、二人とも風水師としてのレベルも、サブ・マスターの領域だ。


 日が昇らないうちに、夜陰に紛れて、結城たちは本部を出発した。この本部が、暗殺ギルドに見張られている可能性もあるからだ。

 

 ひとまず、王都ルセウスを出る。4キロ東に行ったところに、ケメという町がある。温泉が売りの町だ。そこに偽名を使って、宿を取る。

 ケメ町を選んだのは、風水ギルドの支部がないからだ。


 結城は、自分たちの運気数値を確認した。

 結城はプラス1250、セシリーはプラス650、レラはプラス485。なかなか、良い運気の数値だ。


「もうじき夜が明けるけど、少し睡眠を取っておこう」


 三人とも同じ部屋で寝た。バル国に潜入した頃から、こんな感じだ。

 いまさら女子と同じ部屋だからといって、ドギマギする結城ではない。たまに、女子が近くにいると、良い匂いがするな、と思うくらいだ。

 思っていたより、疲れていたらしい。横になったとたん、結城は眠りに落ちた。


※※※※


 何かが気になって、結城は目覚めた。まだ夜は明けていない。三十分も寝ていないようだ。


(眠いのに、何が気になったのかな)


 起き上がって、耳を澄ます。音はしない。しかし、どうも嫌な予感がした。

 運気数値が1250もあると、直感はまず当たる。


(暗殺者が、近くにいる!)


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ