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乳幼児期 5

五才時、これで終わりです。


『黒色は、気持ち悪いんですって』



 モンスタービート直前、母と同じ場所で待機していた軍務団の一部がこそこそ話していたそうだ。

 父と兄の顔が、見たら呪われるんじゃないかというくらい恐ろしいことになっている。それを見た私は、黒髪・黒目の気持ち悪い存在とレッテルを張られるショックよりも、父と兄の怒りに恐怖を抱いた。


(――――――言った人、ボコられるな)




 父と兄からでる、恐ろしいほど的確な罵詈雑言。止めても止まらないと判断した私は、二人が落ち着くまでお茶を飲みながら待ちました。



 結局二人は、罵詈雑言からこれからの対策へと話を発展させたようで、


  ・ゴアナ国と他国で「認識の差」が他にもないか

  ・国内での我がマルナ領の扱いについて


 を調べることに決めたようです。

 





 最後に・・・と、母は私の身を案じて言葉を残してくれていました。



『生きる覚悟をしなさい。』



 と。前世の記憶のおかげで 大人顔負けの理解力と頭の回転があり、行動力もあるが、どこか地に足がついてないような感覚を私から感じたと。
















 母の死は、私達家族にとって大きな転機となりました。





 父と兄は 母の死をきっかけに、領民を守るための模索行動を開始しました。


 父は、マルナ領のこれまでの歴史だけでなく、収支や褒賞などの詳細な資料の洗い直し。国や他国・他領との関係性。他国・他領との比較を。それと、国内での「黒色」「マルナ領」に関する情報集め。


 兄は、「認識の差」や 国外での「黒色」に関する情報集め。もともと王都の学園にいく予定でしたが、客観的な意見がほしいとのことで、急きょ、隣国イラルドの学園へ留学することに。国外から見るマルナ領の扱いやゴアナ国の印象など、「出来る限りの情報を集めるから・・・」と、黒い笑みを浮かべていました。



 二人ともやる気に満ち溢れているのはいいんだけど、ほどほどに・・・・・・




 私は、母の残した言葉から、生きる上で避けられない『死ぬ事』『殺す事』そして、『防ぐ事』に対する認識を改めました。


 同情?憐れみ?プライド?そんなものは、腹の足しにもならないのです。生き抜くということは、全てにおいて責任を負うこと。言葉ひとつ、行動ひとつにしても細心の注意が必要とされるけど、自業自得、因果応報とあるように、要は全て『自己責任』であるということ。


 ―――――なら、すべての火の粉を跳ね返せる能力が大事。『殺せる技術』『避ける手管』『多角的な思考力』『瞬時の理解力』その他諸々をこれからものにしてみせましょう。









一日一話書けるように、頑張ります

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