少女期 ５
はうっ。日間ランキング８位！Σ（￣□￣;）
読んでいただきありがとうございます。
適切な表現ができていないかもしれません。スミマセン。
「まずは、マルナ領地からの議題じゃ。１つ目の『正当な対価及び削った領地代金の支払い』についての具体的施行策の返答を。」
議長のおじいちゃんも、各国の代表の皆さんもゴアナ国側の面々をじっくりと見回して返答を待っている様子。これで答えなかったら、１週間もの間、何を話し合ったんじゃい！！っておじいちゃんに怒られるでしょう。きっと。
「・・・・・・」
はあ？！答えないの？！えっ、マジで？！うやむやにするための策を練って、練って、練って、婚約にたどり着くまでに１週間ってこと？！！いや、そんなことはないよね？他国の目があるんだから、せめて検討したように見えるように なにかしら資料を作ってるよね？せめて、支払わないといけない金額のおよその概算とか。
「返答されないのかの？では。ゴアナ国が会議をされていた間、マルナ領地とそれ以外の国々で、別々に概算を出した。ゴアナ国ももちろんありますな？なければこの２部をもとに検討して具体的施策を決めていただく。」
「・・・・・・あります」
何ですぐに資料を提出しないんだろう？計算してみたら余りの高額に戦慄いたんだろうか？出し惜しみすればするほど、外聞に悪いって気付かないのかね。３つの資料を写映機３台使って、並べて映し出し検討が始まった。他国のが１番高く、ゴアナ国のが１番低い。つうか、この話し合いって、私いらなくね？たぶん今日で終わんないと思うんだけど。退屈してるって顔も仕草も出来ないし、どうしよう・・・・・・まじ、ひま。
３０分後、見事決着がついた。他国のとマルナ領地のはほとんど概算が似ていた。違いは、切り取った領地の代金と『恩返し』の部分。マルナ領地のは、『恩返し』を加算していなかった。それに比べ、ゴアナ国のは全体的に低く見積もり過ぎてた。議長のおじいちゃんや他国の人にやり込められて、ほぼマルナ領地の出した概算で決まった。それを１年の内に４回に分けて支払うことに。その場には、他３大国が交代で立ち会うとのこと。どんだけ信用がないんだゴアナ国。
「では、２つ目の『領民の討伐参加』についてじゃ。マルナ領地からの意見では 支払いが終われば参加ということじゃが、そもそもゴアナ国以外の国々では、――――――――」
領民の戦闘力に頼ること自体がおかしいと指摘され、討伐参加はそもそもしなくて良いと決まった。国お抱えの「騎士総団」という戦闘軍団がいるにも拘わらず、特務団以外がほとんど参加してない事がまずおかしいよね。って感じで、サクッと終わった。前衛が欲しいなら、自分の領地民を連れて行けって。「領民に前衛をしてもらわないと生き残れないとは騎士が弱い証明だ」と、ディスられてたよ。うん、そう思う。
「３つ目は、『魔物討伐及びモンスタービート討伐への貴族の参加』についてじゃな。ゴアナ国は、何か考えてきたかの？３大国からもそれぞれ案が出ておる。」
「我が国の話し合いでは―――――――――――――」
ゴアナ国の言いわ・・・見解によると、危険で負担が大き過ぎる、こんなに回数こなさなくてもいいんじゃない？とのこと。おじいちゃん、コメカミをぴくりとさせながら、他国の貴族の参加具合を引き合いに出し、言い訳を一蹴。貴族にモンスタービートの驚異を知らしめる意味がある事などを挙げ、なんなら１番キツそうなホザ王国と同じにするか？と脅・・・説教して、ほぼマルナ領地の意見で決定。ただ、いくつか条件が足された。年に３回魔物討伐は、「成人以上６０歳以下」で６１以上は相談。モンスタービートに毎回参加させる「上位貴族一家に１人」は当主から血の繋がった２親等（親６０歳以下・子成人以上）迄で続けて同じ人物の参加はなしと。
計画予定が立てられ次第か２ヶ月後までには実施を開始することに。
「４つ目は、『貴族参加施策無しの場合』じゃったな。これは、どうしようかのう。マルナ領地代表者どの・・・」
「それでは、参加しない貴族が出るなどの、契約を破った場合として―――――――――――」
約束を守るかどうか怪しいので、違反の規準、違反者への罰、違反後のマルナ領地の対応、として検討されたもよう。違反するって思われてるゴアナ国って。他国からの信用が地に落ちたな。ちなみに違反の規準は、「一回でも不参加」。ゴアナ国側がごねたが、「都合がつくように予定を組めばいい」の一言で終わった。余りにごねたので、違反者への罰は、「一家で１年間魔物討伐＆次回モンスタービート討伐絶対参加」に。家族の連体責任になりました。マルナ領地の対応は、違反者の量やゴアナ国の対応・態度により「他国に所属か、売却か」その時に決める、となったようです。
「５つ目は、『治外法権の行使』じゃな。これは、すでに１週間前から発動しておる。各国が認めたのじゃ。ゴアナ国は、解らんのかのう？」
おじいちゃん、「理解力の無さ」や「議会決定事項の軽い扱い」について コンコンと説教し、そのまま続けて「治外法権」の意味を説明し、懇切丁寧にマルナ領地への接し方を教えてます。外交を担う国王や宰相からすると、すでに知っている事だろうからありがた迷惑に違いない。それをニコニコと親切で教えている風を装って、みっちりと教育しているおじいちゃん、素敵です。国王と宰相、ザックザック自尊心を削られてるんじゃないかなぁ。
マルナ領地は「暫定的独立領地」となり、ゴアナ国以外のモンスタービート条約締結国が後見になるらしい。「国」扱いなので、国境・入出国・輸出入などについて各国と交渉による国交契約をしないといけないみたい。ただ「領地」なので「国王」はいない。代わりに「代表者」が国交上「王」と同じ扱いになるとのこと。でも、「暫定的」で、次回のモンスタービート後にどの国の領地になるか決定されるので、それまで爵位・身分はそのままだそうだ。
・・・・・・あ、特務団ってどういう扱いになるんだろう？団長の父はマルナ領地の領主だから「王」みたいな扱い？でも、他国の「王」がゴアナ国が所有する「騎士団」に所属するって可能なのかな？
父を見て首を傾げているとおじいちゃんがそれに気づいたようで、どうしたのか尋ねてくれた。思いきって質問してみると、各国もどうするのか気になるようで、父に注目が集まった。
父に曰く、「これからゴアナ国と交渉」とのこと。マルナ領主がゴアナ国に仕えることはない。退職金もらって辞職すると言い切った。特務団の仕事内容を引き継いだ「特務部隊」をマルナ領地で作り「ゴアナ国から委託管理」の形を取るか、ゴアナ国内の魔物討伐はゴアナ国で責任を持って管理させ「モンスタービート討伐に関してのみマルナ領地に委託管理」するか、という案が出ているとの事。
各国から満場一致で「特務部隊に全権委託管理」と声が揃い、ゴアナ国への不信感からその場で決定。ついでだからと、委託管理料も各国の話し合いで決まった。
ふむ、モンスタービート及び魔物討伐に関しては、ゴアナ国よりマルナ領地の権力が上位という決定がくだされたのか。
国交契約について、各国とマルナ領地ではすでに締結済みだが、後程ゴアナ国とマルナ領地の国交会議を開き、外交面（関税・国境警備など）と一緒に 貴族の魔物討伐参加などの管理方法や討伐遠征中の注意事項などを検討するよう注意がされた。魔物討伐もモンスタービートに関係しているため、各国に報告が必要な事項であると、説明されてた。
「さて案件検討終了じゃが、各国からゴアナ国に抗議文書が提出されておる。１つ、条約違反。１つ、条約解釈の歪曲。１つ、条約に関する国交的優遇措置の違反享受。１つ、マルナ領地からの不当な搾取。１つ、モンスタービート及び条約に関する教育の低迷。以上、５件じゃ。全て正式な抗議文であり、条約違反に関しては、他国に賠償金が発生。その賠償金の詳細はこの資料じゃ。会議終了後に各国と個別に話し合うこと。どの国も、おそらくマルナ領地への支払いを優先するよう言うじゃろう。」
おじいちゃん、抗議文書を一冊ずつ机にバンッと置きながらゴアナ国側の面々を睨み付けている。相当頭に来てるんだろうな。顔は笑ってるけど、瞳孔が開いてるし。
後から聞いた話だと、賠償金会合（⬅笑）でどの国もコンコンと説教をかまし、次回モンスタービート後まで、国交的優遇措置は「マルナ領地限定」にすると言ったらしい。
進行役のおじいちゃん、サクサク話を進めてるから思ったよりも時間がかかってません。できる大人って素晴らしい。
「では、これでマルナ領地からの議題を解決とする。次に、この会議の一番始めにゴアナ国が行った事について釈明を求める。」
きたーーーーーー！！！
おじいちゃん‥‥白い立派なお髭を蓄えている、ホザ王国の代表者。議長。
ブックマーク件数と総合評価の上がり具合に、震えております。先程PVの見方が解って、余計に震えあがってます。そして、極めつけが日間ランキング８位。こんなに沢山の方々に読んでいただいて、嬉しい反面、大変緊張します。こんなに長くなる予定ではなかったのですし、話の内容が段々予定とは違う方向に行ってしまってるので、完結をどうするのか大変迷っております。本当は、悪役令嬢のざまあをする予定が、なぜか領地問題に・・・orz
今のところ、一日一話でいけそうですが、ストックが残り少ない事、完結の着地点を見失っている事、話の内容が尽きてきた事、で しばらくしたら投稿がゆっくりになると思います。スミマセンorz
でも、頑張って完結まで持っていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
