幼女期 11
続けてもう一話
マルナ領内にある街や村などの各代表者を領主館に集め、会議をしているようです。
きっと、あの腸が煮えくり返るこの国の仕打ちを話しているのでしょう。ある方向から、魔力の放出や威圧感などがとんでもないことになってるから・・・
私は、年齢的に不参加です。呼ばれたら行きますけど。
で、1ヶ月に及ぶ会議の結果、「領主様、殺っちゃってください。」で合意したそうです。うん、そうですよね~。あれを聞いたら、この領地に住んでる人は殺気が出るよ・・・。会議が長引いたのはむしろ、今後の対応・対策についてだったそうです。しっかりと話し合って、概ね対策が練られたようです。よかった。
領民代表者会議が終わってからの、各街や村の行動は素早かった。4ヶ月後に行われる「モンスタービート会議」までに、とんな結果になっても大丈夫なように それぞれの住んでいる所で準備するそうです。
そして、父と兄の行動も素早かった。早馬を出して、「モンスタービート会議」参加国にマルナ領から直接手紙を送ったそうです。本来なら、「ゴアナ国」のマルナ領として出すものなので、国経由でなければ、反逆罪に問われてもおかしくない事です。でも、我が領地は治外法権が許可されているし、国から丸投げされているモンスタービート関連の事なので幾らでも言い様があるそうです。ちなみに、手紙の内容は、シンプルに「マルナ領から議題を1つ挙げたい」って感じのことだそうです。安全のため、情報が漏れないように詳しいことを伝えない方針だとか。ただし、イラルド国のアルナ領主へは、兄が直接赴き、「議題を1つ挙げたい。その資料として、書類を作成して欲しい」と伝えたそうです。「現在までのモンスタービートへの国の対応の経緯」や「領への国の対応の経緯」、「領に対する国及び他領地の印象・認識」などについて、比較対象を明確にするために、アルナ領地とマルナ領地それぞれで 同じ項目の資料書類を作成して「モンスタービート会議」に臨むんだそうです。
(―――――父と兄は、本気で殺る気だ)