幼女期 8
続いてます
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――――――モンスタービート及び「アマルナ国」についての契約―――――
テヨーワ暦1703年、大規模魔物暴走による被害に対する支援、並びに、これから発生するモンスタービートへの対策について 下記のことを決定し、各国で実施することを契約する。
記
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―――――別名 モンスタービート条約。
約200年前、超大規模なモンスタービートが発生し、大陸の約1/4が魔物によって破壊され、約50万人もの人々が亡くなった。南の『魔の森』を囲うように存在していた「アマルナ国」が特に被害が凄まじく、人口の1/4が死傷者となり、国土もメチャクチャに。働き手である年代が討伐に参加していたことで 復興が難しく、大陸の全土に助けを求めた。
4大国と中小国約10ヵ国が支援に了承し、支援会議を設けた時に、「アマルナ国」は隣国のイラルド国やゴアナ国、周辺中小国への被害を今まで大幅に軽減させていたことが判明した。この事を重く見た各国は、他国に今までモンスタービートから守ってもらっていたイラルド国・ゴアナ国・周辺中小国に、今までの恩を返す意味を込めて 支援をするよう要請。そして、『魔の森』から守ってもらっているという事実を忘れないように、「アマルナ国」を「アルナ領」「マルナ領」に分け、今まで一番恩恵を受けていたイラルド国とゴアナ国に、「自国の領地」として支援していくよう決定された。
(―――――要は、自分の国の事として考えて、支援しなさいよってことですね。)
ただし、1つの国家を半分とはいえ取り込む事になったイラルド国とゴアナ国には様々な条件が出された。北の『魔の森』と南の『魔の森』の関連性や 大陸に点在する森林と『魔の森』の関連性が話し合われた結果、魔物の間引き数によってモンスタービートの規模に変化が現れることが判明した。このため、『魔の森』に隣接する地域の重要性・森林の管理 が議題となり、各国でボーダーラインが決められた。そして、契約として結ばれた内容に、
・モンスタービートへの支援
・モンスタービート後の復興支援
・アルナ領地、マルナ領への治外法権の許可
・モンスタービートへの対策会議開催
などが、盛り込まれた。
(―――――うちのゴアナ国は契約破りまくりじゃねーか!!!!!)
うん、父と兄が般若になるのが解ります。そりゃあ、腸が煮えくり返るわ。初めてここまで詳しく条約の内容を聞いたけど、完全にうちの国ってダメだこりゃ。条約がなくても、うちの領地への 国としての対応にすでに問題があるし、条約があるにも関わらずこの対応って大問題だよね。
支援も支援金も減らし、討伐にも会議にも上位役職者が参加しないし、挙げ句の果てには、モンスタービート関連はマルナ領主に丸投げ。
うちの領主が代々文句を言わない心広い方々だったから成り立ってるだけで、それに甘えまくってるゴアナ国ってどうなの?!!
(―――――父と兄よ、頼むからブラックオーラ止めてくれ。ブラックホールができて、吸い込まれそうなんですが・・・そろそろおさえ・・・て・・・)
すみません。ざまあ要素が全くありませんね。
レミーナの幼少の記憶としてお楽しみ頂けるとありがたいです。