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幼女期 5

八才時、ちょっと長くなりそうです。

 素晴らしい人材は確かに貴重だと思います。が、八才児にお土産にするか?!

 うん、うちの兄は し・た・な。しかも、3人とも私についていきたいと言ったな。兄の方が跡取りだし、将来性があっていいと思うんだけどな。



 細剣を持ってた背の高い男性―――――ジョン―――――は兄と同じ18才のホザ王国出身。平民だが、鍜治屋の家系で金属品作製が得意。戦闘、イケる。

 本を持ってた背の低い男性―――――ニール―――――は20才でイラルド国アルナ領出身。下位貴族の三男で、書類系・諜報系が得意。勿論、戦闘、抜群。

 魔道具を持ってた女性―――――スー―――――は38才でラハト帝国出身。名誉貴族(一代限りでほぼ名前だけの爵位)の旦那をモンスタービートで亡くした未亡人の魔術師。戦闘は・・・ぱない。


(―――――・・・・・・兄は私に何をさせたいんだ・・・・・・?!)



 3人ともイイ人そうだし、兄と話せる時点で大丈夫と判断しました。それぞれ、


「あなたと共に色々な物を作りたいです。」

「お嬢様のお役に立ちたく思います。」

「幼いのに発想力が素晴らしいし、娘にしたいくらいです。」


 とのこと。1人、忠誠心がすでにありありな方がいます。母を知っているようで、兄に自らアタックした強者だそうです。兄が笑いながら教えてくれました。ニールさん、恥じらってもダメですよ。あの兄に自ら・・・そう、あの(・・)兄に自ら志願したのです。大事なので二回言いました。ヤンデレ疑惑の腹黒鬼畜から勝利をもぎ取った方なんですね、ニールさん。心強いです。

 他の二人も兄から何を聞いたのか知りませんが、尊敬の眼差しが痛いです。・・・できればこっそりしてください。



 とりあえず、愉快な仲間ができました。私の臣下扱いになるので、給料も私が支払わないといけないのですが、稼いでましたっけ?私?

 腕を組んでウンウン唸っていると、兄から成人の15才までは家が払うのが普通だと言われました。じゃ、父と一緒に話せばいいか。




 父との話し合い中、3人の他についでに私専属の護衛や侍女・従者も決めちゃえってことになり、愉快な仲間が増えました。3人+4人―――護衛2、侍女・従者各1―――の7人になりました。役割とか立ち位置とかを確認し合い、仲良くやっていきたいと思います。


 ついでに・・・と父と兄がニコニコと一枚の書類と一冊の本を私に渡してきた。


 ルーナ商会?譲渡証明書?どういうことですか?

 鍵つきの本?えらい怖いんですが?なんですか?


 父が会頭で 兄と私が開発担当と表記してある、ルーナ商会の音声レコーダーの権利書でした。ルーナ商会は、母が音声レコーダーを作った後に、兄と私に財産が出来るように考えて立ち上げたものだそうです。もともと音声レコーダーの発想も開発もほとんど私ということで、商会の存在を知らせる時に権利も戻すことに決めていたようです。これまでの利益は商会の新商品開発活動資金として扱い、これからは新商品の発案・作製の過程を鑑みて利権者や利益分配を決めていくとのこと。ありがたく権利書いただきます!お母様、ありがとう!!




 鎖が十字に巻き付いている鍵つきの本って触っても大丈夫なの?

 え?お母様の本?


 母が私のために残した魔法についての本だそうです。武術や魔法の訓練を始めた時に渡そうかどうか2人で相談した結果、こっそり私が訓練するだろうから ある程度魔法知識ができてからにしようという事になったそうです。うん、正解です。ちょっとならいいかな~ってやりそうです。

 父と兄で解錠しようとしたそうですがウンともスンとも言わず、添えてあった手紙に 鍵は私にしか解錠できないようになっているとのことで、大切に保管していたそうです。こんなにガッチリと厳重にされているからには、門外不出なんだろうと思います。お母様にあの世からお仕置きされないように大切に大切に扱います。・・・お母様・・・お母様は置き土産が多すぎます・・・


(―――――まだあるとかないよね?!)




 それから、商人ギルドやら魔法ギルドやらの説明も受けました。愉快な仲間達もしっかり聞いといてくださいね。私1人で全部を覚えておくのは難しいです。あ、新商品を開発したら父に言えばいいんですね?兄と一緒に開発しても大丈夫なんですね。ルーナ商会は商品開発や製作が主で、販路は親しい方や信用のある方に限定してきたんですか。これから販路を拡げてもかまわないと。相談しろ?もちろんです。

 話を聞きながら、私の心にはある想いが湧いてきます。


(―――――これ冒険者ギルドもあるね!!)


 心の中でガッツポーズです。冒険者ギルド、あるそうです!すかさず冒険者になりたいと言うと、父と兄だけでなく愉快な仲間達が阿鼻叫喚。あれ?家族にも冒険者になりたいって言ったことなかったかな?





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