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2章 古の吸血鬼
そいつの正体は、4,600年前にはすでに存在しており、その頃にはすでに生き物の血液を吸っていた古の吸血鬼である。
(蚊だ!!)
正体を把握した俺は、どうヤツを倒すかを考える。下手に動くのはまずいと本能がいっている。まず、両手でヤツを挟み撃つ方法の常套手段を思い付いた。
パチン!!パチン!!
しかし、ヤツを捉えることができない。蒸し暑い部屋でこの方法はただただ体力を失っていくだである。
俺はヤツについてあることを思い出してしまった。
それは、この世の中において最も人類を殺している存在なんだということである。このことは、ネットでみた情報だが確かでありそうだった。
(一旦、部屋を出ていなくなるのを待とう)
撤退という手でこの場を後にしようとしたが、ドアに手をかけた瞬間足が止まった。
(ここで俺が部屋を出て、ヤツを野放しにしておけば、家族はどうなる。奴らの餌食になるだろ!俺がヤツを殺らねば誰が殺る)
俺はヤツを倒すと心に決めたのである。