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アニメ「チ。」を見ての雑感

作者: だるまん

 前回注目のアニメとして「チ。」を2話までだけでの雑感を書いたのだけれども、予想外の展開に少々書きたくなった。

 全14話としてあったので、続編もあるのかもしれないがとりあえず終わったということで。


 見ていない人にはネタバレにもなるかもなので、注意お願いします。




 全体として、火あぶりとか拷問とかのシーンが多い。何か思ってたのと違う視点で描かれているように感じもする。

 葬送のフリーレンが文化を未来に運ぶ物語とするなら、チ。は宗教的な信じる何かを未来に運ぶ話だ。


 地動説は現在では正しいとされているが、物語の中でも語られているように真実に近づこうとするなら他人の批判にさらされることで修正されていく説のひとつとして扱われなければならない。その意味で、物語の主人公たちは地動説という確からしい天体運動を信じて疑わず、信じたものを守るために命を落とす。この思想は宗教家、特に原理主義者の発想と類似していてそれを肯定的に描くことに違和感がある。


 2つの考え方がある場合、両方を成立させる方法はないだろうか。ある説が正しいから別の説は間違いであるという背反する場合もあるが、地動説と天動説は同時に成り立つことも可能だ。地球が宇宙の中心にあると言えないのと同時に地球が宇宙の中心にないとも言えない。すべては相対的だから絶対的な中心を設定する意味がないだけで、創造主みたいな存在があるのならば地球を中心に据えていないとは言い切れない。科学は神を肯定しないが否定もしない。


 もし、地球が中心ではないと断言するなら、それは科学的ではないとすら思う。それは進化論を否定する学者が人間のような複雑な生物が無機物から生まれる確率があまりにも低いことを挙げるのと同じで可能性を否定できないのに否定するに足る確からしさがあると認めて正しいと信じているだけだ。


 物語の舞台となっていた時代、地動説に気づいた人たちは地動説と神の作った世界の調和を考えなかったのだろうか。いや、主人公はそれを言っていたのか。物語ではそれを理解せず異端を徹底的に排除するシステム自体の問題自体を描いていたのか。


 実は最初から登場していた異端審問官こそが物語の主人公。と言うには地動説にたどり着く人たちの物語ばかりが描かれているが、物語的にはそちらがメインだろうか。


 14話は切れ方が中途半端。拷問シーンを減らしてでも物語を進めるか、娘が逮捕される前までで終わったほうが良かったような。続編に期待をあおる意味でそこまで進めたのかもだが、好き嫌いが出る作品だろうし続編は予定されてるのかね。

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