第六話 完成した呪い
大変…大変長らくお待たせいたしました。
ーーパタンッと閉まった扉に恐怖を感じたのは、今日が初めてだ。
無意識のうちに震え出していた体をそっと気づかれないように抱え込み、真っ赤な絨毯をただただじっと見つめていた。
不自然な静寂のせいで、踏まれて痛いと叫ぶ絨毯の声と、汚れて悲しむドレスの泣き声までもが聞こえる気がする。
そんな幻聴までもが聞こえ始めたそのとき、狙っていたかのようにあの人が話し始めた。
「こうして話すのは久しぶりだな。俺が学園に入る前が最後だから……7、8年ぶりくらいか?」
顎に手をあて、くつくつと笑う兄様。
あのときと変わらない笑顔にぞわりと鳥肌が立った。
ーー彼の名前はアイン・ギーター。
お母様のお姉様であるギーター伯爵夫人の次男で、嫡男ではないとはいえ伯爵子息のために、男爵令嬢では立場上逆らえない相手である。
私たちはいとこ同士で、初めて会ったのは恐らく5歳くらいのときだろう。確か4歳ほど離れているはずだから、彼は9歳の時だ。
ーーふっ、ブッサイクでブタみたいな女だな。可愛くねぇ。
初めて会ったその瞬間、彼は私のトラウマになった。
元々お母様もお父様も目立ちたがりやではなかったために貴族の知り合いがいなく、近い年の子どもと会話したのは彼が初めてだった。
だから、その時の私は期待していた。きっと自分と仲良くしてくれると。幼なじみのような親しい間柄になり、あわよくば、婚約者候補にでもなってくれるのではないかと。
今になれば分かる。それがどれほど淡い期待だったか。
ーーそれから10歳までの5年間、彼のそばで地獄のような日々を過ごした。
会えば開口一番に着古したワンピースや髪色、容姿のことを馬鹿にされ、いつも顔も知らない誰かと比べられた。
家族や領地を馬鹿にされたときもあった。私の大切な人たちが蔑まれることを許さなかった私は、その時初めて大声で彼に反発したのだ。けれど……
ーー翌日、家に帰ると辛うじて残っていたはずの調度品やお母様のドレスが無くなっていた。
私の小さな反発が暴力にすり替えられて、多額の賠償金を支払わされていたのだ。
今までよりもさらに貧乏になってしまった家、ため息の多くなったお父様。その全てへの負い目から、私はいつのまにか両親と話せなくなってしまっていた。大切だった人たちと。
そして、この事をきっかけに、私は兄様に逆らうことをやめた。
ーーお前は出来損ないなんだ、分かるだろ? どれだけ自分が鈍臭いか。
兄様の言う言葉を全て信じた。
……その通りだと、思った。
私を愛してくれる人はいない。家族にも迷惑をかける私みたいな人に愛されて喜ぶ人はいない。
昔、兄様のつてでやってきた女の子がいた。その子たちは私と仲良くしてくれて、いつもお菓子もくれた。兄様みたいにいじわるをされることもなく、仲良くしていた、
ーーつもりだった。
ある日、私がお手洗いで席を外した後、びっくりさせようと息を殺して彼女たちのもとに戻ると、彼女たちはそれはそれは楽しそうに笑い合っていたのだ。
ーーエステルちゃんってなんか地味だよね〜。
ーー分かる〜、従兄弟のアイン様はあんなに紳士的なのにね。
ーーちょっと頷いただけで喜んじゃってさぁ……本当、貧乏人って感じ。
ーーそうそう!アイン様に頼まれてなきゃ、誰もあんな子と話したがらないわよ!
クスクスと笑う声が、今も脳裏に焼き付いて離れない。
席に戻るとこも、踵を返すこともできず、その時の私はただただその場に立ち尽くしていた。
ーーどうして……?あんなに仲良くしてくれたのに。ドレスだって褒めてくれて、いつも楽しいねって笑って話してくれたのに……ぜんぶ、全部嘘だったの……?
ーー勘違いしちゃって、本当お前って脳内花畑だよな。
ーーあいつら皆、お前のこと嫌いだぜ?
「っは……!……はぁっ……」
遠い記憶まで掘り起こされてしまい、うまく息が吸えなくなる。胸が必要以上に跳ね上がり、バランス感覚がなくなってよろけてしまった。
「……しばらく会わないうちに呪いの効果が薄れるかと思ったが……そうでもなかったな」
ーー何……?
兄様の声を聞いただけでぶるりと体が意図せず震えてしまい、過呼吸のせいで何を言ったかは聞き取れない。
いや、聞き取りたくなかったのかもしれない。
これ以上、男性から生まれるトラウマを作ってしまったら本当にあの人とも向き合えなくなってしまう気がして、聞きたくなかった。
ーーけれど、兄様の話は止まらなかった。
「そんな宝石のついた高そうなドレス、お前みたいなやつが持てる代物じゃない。誰か金持ちから貸してもらったんだろ?なぁ」
兄様は遠慮なく絨毯に座り込む私に近づき、赤ワインに染められたレース部分を掴んで、見せつける様に目の前で握りしめた。
「綺麗にワインで汚しちゃってさぁ……これでお前の信頼もガタ落ちだな」
「っ……!」
時が止まった。
ーー信頼が、無くなる……。
……そりゃそうだ。暫くドレスを着なかった私でも分かる。
家で一番高かったお母様のドレスとも段違いの肌触りの良さに、侍女人生でも見たことのないオーダーメイドの新鮮なデザイン。
ドレスの節々に飾られた宝石たちは、一度社交会に出た時にさえ見ることのなかった大振りのものや、小さいけれど星の様に散りばめられた珍しい色合いのものまで。
このドレスは男爵家なんかは一生働いても手にできない、下手したら伯爵家の御令嬢も袖を通せない高級品だ。
ーーそれを、私はワインで汚したのだ。
それだけじゃない。今もそうだが、何回も地面に座り込んだせいで、シワが出来てしまっている。
これが一体誰のドレスなのかは分からないが、殿下が持っていたということはそれなりに身分のある御令嬢もしくは貴婦人の物のはず。
シーズンや茶会ごとにドレスを新調する彼女たちが、どんなに素晴らしい出来であろうと、一々汚れたドレスを美しく戻そうと思うだろうか?
いや、あり得ない。きっとまたそれ以上の出来の物を所望するだけだ。
つまり、つまり私はーー……
「わたし……は……」
ーー私は、このドレスを捨てられる布切れにしてしまった。
「ははっ、本当に変わってないな、エステル。どこに行っても色んな人に迷惑をかけてばかりで使えない、鈍臭いブタのような女」
兄様は鼻で笑った。
前に私に現実を突きつけた時の様に。
私の家から調度品を、お母様から大切なドレスやアクセサリーを、お父様から余裕と時間を、弟妹たちから楽しむ権利を。
私から自信を奪ったときのように。
「っ……もう……もうやめて、兄様……!」
私は一生懸命耳を塞いで、兄様が笑っているのに気づかないまま涙を流した。
分かっているのだ。私が一番全部全部分かっている。
とにかく固く、固く目を閉じた。
そうして身を守らないと、ようやく向き合えると思えた新しい感情を、今度こそ手に入れることができなくなってしまうと思ったから。
それを、手放したくないと思ったから。
「お前が誰かを好いているなんて、嘘だよな?」
ーーぶるっ、と無意識に身震いをした。
突然の兄様の発言に空気が冷えて、体の末端が冷たくなっていく感覚がする。
「おい、答えろよ。お前みたいなやつが、恋なんて分不相応なことをしてるのかって聞いてるんだ!」
「っいた!」
昔にも聞いたことのない怒声と同時に右頬にピリッと衝撃が走り、叩かれた反動で横に置いてあったサイドテーブルの角に左頬をぶつけた。
「え……?なん、で……」
ーー手を出されたのは、初めてだった。
側から見れば震えは止まっていたが、それは安心や温かな感情によるものではなく、震えることすらできないほど、初めて味わう恐怖の感情に縫いとめられているからである。
そんな私を見つめているのにその目に映すこともせず、兄様は静かに告げた。
「……言ったよな、お前に誰かを愛し愛される権利はないと。あんまり下手に動くと、お前のお気に入りの、ティティアとかいうメイドを同じ目に合わせることになるぞ」
窓から差し込む月明かりに照らされて、兄様の瞳はギラギラと獣のように光っていた。
ーーあぁ、まただ。またやってきたのだ。
地獄の様な、日々が。
自分の出来損ないぶりを目の当たりにして、何度も大切な人を私のせいで傷つけて。苦しめて。
毎日自分を責め続ける。そんな日々が。
「やるなら何にしようか。所持品を毎日一つずつ壊す?それとも家族を事故に合わせようか?家を没落させるの楽しそうだなぁ?」
くつくつとそれはそれは愉快そうに笑う兄様。
兄様は伯爵子息で、大して力があるわけでもなく、普通なら他の家に手を出すことなんて考えることさえできないだろう。伯爵家はそこまで地位が高いわけではないから、結局は自分がやられて終わる。
ーーでも兄様ならできる。できてしまう。
なぜなら兄様は類稀な力を持つ、魔法使いだからだ。
それも、幸か不幸か殿下の側近にいる魔法使いとも比べ物にならないほど強力な魔力を生まれ持っている。
具体的にどれほどなのかは魔法を使えない私には分からないが、今言っていたことは全て、きっとできてしまうのだろう。
「ティティア、には、何も……しないで、ください」
無意識のうちに、頭を下げていた。
これは私が彼と過ごした日々で何度も何度も、何度も繰り返した動作だったから。
ーーまだ覚えていた体が憎らしいほどに……。
「侍女の仕事ももう辞めるよな?」
笑う兄様の三日月型の口の端が、目元まで伸びている様に見えて不気味だ。
「……そ、れは……っあ……ぅ!」
ーー言い淀んだその瞬間、目の前にあった兄様の手が消え、耳元でギリギリと音が聞こえそうなほど、首を力強く圧迫された。
「っぁ……にっ……ざま……」
「逆らうな、と言っただろ?お前の意見は誰も求めてないんだよ!お前はただ肯定してればいいんだ!」
潤んだ瞳に溜まっていた涙が零れ落ちた。
ーー私の最後の砦が、壊れてしまった。
「は、い…………にぃ……さま」
ちゃんと、答えられただろうか。
今度こそ、殴られずに済むだろうか。
「エステルっーーーー!」
ーーもう、あなたの声も届かない。
***
「エステルっ!」
ようやくエステルが俺の物になったって時に、どこぞの野郎とも知れぬ金髪の坊ちゃんが休憩室のドアを蹴破った。
随分と躾のなってないボンボンだな。その容姿だけに可愛がられて育てられちまったってとこか?はっ、可哀想な奴。
「悪いが取り込みちゅっーー!」
「どけ!」
ーーバンッ!と地面に突き飛ばされる。
この俺が折角丁寧に出迎えてやろうとしたと言うのに、どこぞの坊ちゃんは空虚を見つめるエステルに一目散に駆けつけた。
「エステル!大丈夫?僕の声は聞こえている!?」
その焦り様に、あぁ、と俺は悟った。
ーーこいつだ。
エステルにドレスを貸したやつも、惨めにも惚れちまったやつも。
「くっ……はは、あはははっ!」
そうと分かればもう笑いが止まらなかった。
なぜかって?そりゃあ、エステルはもう俺以外を見ることはないからさ。
わざわざ、バレたら問答無用で国外追放というリスキーな禁忌を犯してまで、呪いの種を植え付けて幼少期から丁寧に、丁寧に育て上げたんだ。
正直、エステルが学園に来なかったのは予想外ではあったが、ちゃんと今日まで心の中に根付いてくれていた。
それまで毎日お前は使えないと言い聞かせて、自分にも他人にも絶望して心を弱く脆くしていった甲斐があったというものだ。
ーーそしてちょうど今さっき、愛しいエステルは俺のものになった。
「どんなに呼んでも無駄さ。エステルはもう、俺以外の声を認識しない。俺以外の人間に反応を示さない。俺以外の人間を、
"愛せない"」
まるで力の差を表すかの様にしゃがみ込む奴を立って見下ろしながらそう高らかに告げる。
しかしあいつは動揺することもなく、こちらを振り返りすらせず、
「へぇ、随分自信があるんだね」
そう、心なしか明るいトーンで、しかし興味なんて微塵もないような雰囲気を醸し出して言った。
ーーカチンッと、頭にきた。
エステル本人以外は、俺のことさえ気にもならないってことか?
そっちこそ随分とまぁ余裕そうなことだ。王宮にいるから、何かあった時は警備を呼べばいいってところか。自分も守れるし不審者も退治できるし一石二鳥とでも思っているに違いない。
はっ!残念だったな、俺には転移魔法があるんだよ。
そうだ、折角だからこいつに教えてやろう。どっかの良いとこの坊ちゃんが、禁忌、なんて言葉を聞いたら卒倒しちまうんじゃないか?
もしやばそうになったときはエステルを連れて逃げてやればいい。伯爵家が潰れようが何しようが、エステルさえ手に入ってしまえば、もうそんなものに価値なんてない。
俺が愛するのは、エステルただ一人だ。
「この俺が、禁忌を犯してエステルを従属させたからな」
「っ!」
俺の発言に、案の定坊ちゃんは可哀想なくらい目をまん丸に開いてこちらを振り返った。
その期待通りの反応に面白くなった俺はえらく上機嫌で口を開く。
「お前みたいな金と権力だけに恵まれた坊ちゃんには悲しい現実かもしれないが、カネなんかより金になる魔力ってもんがこの世にはあるんだ。家柄じゃあお前の方が高いかもしれないが、残念ながら魔力量では俺の方が圧倒的に上だ。ふっ、ざまあないな!」
ハハッ!と高笑いしても、坊ちゃんは視線一つ動かさなかった。一言も発さず、美しい容姿を持つビスクドールのように動かない男の姿に、だんだんと言い表せない気味悪さを感じてくる。
「エステルなら諦めろ。どうせ坊ちゃんにならいくらでも女は寄ってきてくれるんだろ? 俺がこいつにかけた禁術は思考を縛る三番目の禁術だからな。ついさっき完成したこの術は、俺が幼少期から丁寧に、丁寧に育て上げてきたんだ……! もうお前の声は届かない! 俺以外の誰のことも愛さないんだよ!」
俺が大声で叫び終わると、部屋に静寂が訪れた。
俺は喋らない。
エステルは話せない。
坊ちゃんはその静寂が自らが計画して訪れさせたもののように、ゆっくりと堪能してから口を開いた。
「禁術は、禁忌だ。つまり、君はこの世で殺人の次にしてはいけない罪を犯した、大罪人だ」
「そんなことは分かっているさ。だがエステルは俺を振り向くことはなかった……俺だけに笑いかけてはくれなかった! だから仕方ないだろう? 手に入れるためにやれることはなんだってやる主義なんだよ」
エステルは誰にでも優しいいい子ちゃんだった。
初めて会った時から俺に好意的だったのは嬉しかったが、そうじゃなかったのだ。俺が好きだったのではなく、エステルにとっては皆と仲良くなりたいという気持ちの延長線上で、俺はその皆のうちの一人でしかなかった。
ーーだから、俺だけに微笑んでくれないのなら、俺だけしか見えないようにしてやろうと、迷いなく禁忌を犯すことを決めたんだ。
きっとこの坊ちゃんが言いたかったのは、警備隊を自分が呼べばお前は捕まるぞ、ということだったんだろう。
はっ、残念だったなぁ、エステルを愛してしまったことも、そんな風に煽ることしかできないことも。
「ふ……ふふっ……あはははっ……!」
ーーは?
「あー、面白い……ふふっ、まさか自分で全部べらべら喋っちゃうなんてね」
一体どこに笑う要素があったというのか。突然笑い声を上げたことで、また一段階気味悪くなった気がして知らず冷や汗が背中を伝った。
「僕みたいなのにはストーカーされるし、こんなやつには好かれるし……エステルは大変だね?」
微塵も反応がないというのに、まるで会話でもしているかのように楽しそうにエステルに笑いかける男。そこには紛れもない狂愛が滲み出ていた。
ーーこいつは、俺と同類だ……。
ふと、そんなことを確信した。
しかし次の坊ちゃんの言葉で、俺は三つの間違いに気付かされることになる。手遅れにも……。
「僕もね、手段は選ばない。手に入れるためならなんでもするタイプなんだよねぇ……」
ーーその言葉の意味を考える暇もなく、呼吸をするように瞬きを一つすれば、俺の逃げ場はもう、どこにもなかった。
真っ黒な衣服に身を包んだ影武者のような人たちに、俺はいつの間にか囲まれていたのだ。
「殿下、ご協力感謝いたします」
その聞き覚えのある声にハッと顔を上げれば、そこにいたのはーー……
「あぁ、さっさと牢に入れるなり首を切るなりしろ。魔法で逃げるつもりだったのだろうが、まぁお前がいれば抑え込めるだろう」
「ハッ! ありがたきお言葉。首までは切られんでも、最低でも腕の一本は無くせることでしょう」
ーーこの国の騎士団長が、そこに立っていた。
俺が気付かされた間違いの一つがこれだ。
ガタイがよく、まさに騎士というべき容姿ではあるが、剣術はもちろんのこと、魔法使いたちの中で知らない人はいないほど、彼は魔法を本業とする魔法使いたちよりも、群を抜いて魔力量が多い。
つまり何が言いたいかと言えば、俺の瞬間移動で逃げるという計画が粉々に砕け散ったということだ。
ーーそしてもう一つ……
「でん、か……?」
「うん、なに?」
殿下、それはつまり、王の子ども。現国王には子どもは王太子の一人しかいない。ということは、今目の前にいるこいつは……騎士団長でさえ跪かせるこいつは……
「お前が……王太子……!?」
「ふふっ、良いねぇ、その反応。君学園にいたでしょ? だから多分僕の顔知らないんだろうなーって思ってたよ」
ーーこいつはただの、坊ちゃんじゃ無かった。それが俺の二つ目の間違いだった。
そして三つ目はーー……
笑いながら、王太子はすっかり覇気の無くした俺に歩み寄る。
「残念だったね。エステルの体も、心も、視線も、笑顔も、声も……愛も、全ては僕のものだ」
お綺麗な顔を近づけ、グッと見かけによらない強い力で顎を掴まれる。
「エステルは、俺以外の人間は愛さないんだよ。……ふっ、ざまあないね」
ーーバッ!とおもむろに手を離され、ふらっと俺はよろける。
俺が気付かされた間違い、いや、勘違いだろうか。
その三つ目は、この王太子と同類だと思ったことだ。
こいつと俺は同じなんかじゃない。
こいつの愛は俺以上に狂ってる。それを隠しているだけで。
お読みくださりありがとうございます!
次はきっと、素敵なラブシーンになるはず……
頑張れ、エステル。