イチから始める異世界生活
「そして御名前は【トリア・モデル】、18歳、出身地【???】、男性、身長175cm、体重75kg、職業学生……」
さらっと言ってるけどプライバシーどうなってんねん!!?
九州の生まれ育ちである俺がまさか関西風のツッコミをするとは思わなかった。
「あり得ません、あり得ませんわ…」
そう呟きながら青ざめるソフィーさん。
ソフィーさんは引くほど汗を流しながら独り言を続ける。
「こんなステータスありえません……、こんなのかの勇者か魔王でしか、……はっ!!?」
そんな独り言を(というだいぶ大声で)呟きながらソフィーさんは俺を見つめる。
「まさか貴方はかの光の勇者様の再来なのでは!?」
光の勇者?なにそれ?そんな俺の疑問をさえぎってソフィーさんは続ける。
「光の勇者、それは稲妻に乗って現れたという伝説の勇者。そしてその勇者はこの世界を救ったという……」
俺の事を無視するかのように独り言を続けるソフィーさん。怖い怖い。
「まさかそんな……、確かに今この世界は未曽有の危機を迎えていますがそんな奇跡が……」
いいかげんあまりにも無視されるので俺の事を忘れているのではと思い、その勇者さんはその後どうなっのかと質問してみる。
別にそんな興味があったわけではないが、ちょっと聞いてみると悪い意味で想定外の答えが返ってきた。
「世界を救った後なんやかんや死にましたわ」
えー?やだー。