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自殺したらまさかの


 魔術を使えれば、何でもできたり、強い力を手にできたり、憧れの存在である。

18歳の高校生、吉良隼人も、そんな世界に憧れていた。

隼人は、小説の中に登場する悪役令嬢「ミランダ・シミー」

憧れていた。

強くてクールな彼女は、覇王剣と呼ばれる武器を片手に、異世界を滅ぼそうとしている。

聖剣こそ、覇王の剣である。

その剣で悪魔や、ドラゴンを呼び出し、世界を滅ぼす。

ミランダ・シミーと戦っている主人公、エルネストは、ミランダ・シミーと対立する。

吉良隼人は、いわゆる正義感あふれる主人公に燃える、高校生ではなかった。

ずっと悪役令嬢に憧れていた。

恐らく、クールでかっこいい女性とアニメを観続けて来た吉良隼人にとって異世界などまた夢の夢だった。


「あー、しかし現実は、辛すぎる。受験に、なくならねえかなーー。」


もう正直辛かった。模試はE判定、行く大学も見つからず、ありのままの生活を送っていた。

つい先日、担任に、怒られ、気力すら無くしていたが、ふと、考えたら、本屋にいた。もう受かる気もしなければ、留浪人するのも目に見えてる。


はー異世界に行きたい。俺も、エルネストや、ミランダみたいに戦って。

噂を聞いていた。それは異世界転生への入り口は、ビルの屋上にあるという噂だ。隼人は、今までその噂を聞いたことがあったが、信じていなかった。

7回目の満月が照りし時、高き階段登る時、異世界への扉が開く。


「この噂を現実なら俺はもう、こんな世界要らねえ気がする。受験なんて糞食らえだ。」


そう考えたら、気づいたら、屋上へいた。いよいよ今日は7回目の満月が照りし頃。



「あーさようなら、俺の青春」


隼人は、飛び降りた。そして死んだ。


キャー、、、と叫び声が聞こえた。これは、隼人を心配した人々の叫び声なのか。


もう痛みのあまり、意識が薄れて来た。そんな状況で、薄ら目を開けた。


「え???」


その異様な光景に、隼人は驚いた。

そこは、見ず知らずの異世界だった。叫び声は、まだ聞こえてくるが、そこは戦場だった。

死体の山に、焼け焦げた、草むら。

そして武器を持ち、戦っている、動物のような顔をした男達。


「おいおい、おい、まじでここは異世界かよ??」


隼人は、驚愕した。そしてそこにいたいた1人の女騎士。

赤髪の長髪に、覇王剣を持つ、その騎士こそ、ミランダ・シミーだった。


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