プロローグ
プロローグ
時は魔導士の動乱時代。
覇王軍との戦いに破れ、傷だらけになった国王は覇王剣と聖剣がある部屋へやってきていた。2つの剣は王族が長年所蔵していた宝具として祀られていた。しかし覇王軍との戦争に王族は、負け果て気がつけば、血だらけになりながら部屋へ逃げ込んでいた。
「私はもうダメだ!!だが、これは絶対に悪用してはならない。」
国王は、王女を呼び出した。
王女の名はアマンダ。
「お父様、ごしっかりなさってください!!」
「覇王剣も聖剣も奴らに渡れば悪用される。悪魔と契約することと同じだ。アマンダ、なんとしても守ってくれ。。。。」
そう言うと、国王は力尽きた。
「お父様!!!」
王女は、国王の名を呼び続けた。王女は、覇王剣と聖剣を持つと、涙を堪えながら立ち向かった。
そしてついに覇王軍が部屋へ侵攻してきた。
「皆の者、国王は死んだぞ!!王女もひっ捕らえろ!!」
覇王軍のリーダーの女、ミランダ・シミーがそう命令すると一斉に覇王軍は押し寄せ王女を捕らえた。
「この無礼者!!よくも父上の命を!!。」
王女は、捕らえられながら必死に怒りをミランダ・シミーへとぶつけた。
「王女様、私達は、覇王剣と聖剣さえ手に入れば、もう怖いものなしですから。」
ミランダは奥にある、二つの剣を取った。
「さあ聖剣よ、召喚するのだ。精霊達を!!」
だが、何も起きなかった。そう聖剣は偽物だったのだ。
「そんなばかな??何故何も起きないのだ。まさか偽物か??」
聖剣が実は偽物であると分かるとミランダ・シミーは怒り果て、命令した。
「畜生、国王の奴め!!ならば覇王の剣、悪魔を召喚し、この城を破壊し尽くせ!!」
すると覇王剣から召喚されたのはジャバーウォッキーであった。
ジャバウォッキーは、暴れ回ると場内周辺を破壊し尽くした。覇王軍が撤退すると、崩れ落ちる城はジャバウォッキーによって焼き討ちされた。覇王剣は盗まれ、本物の聖剣は行方知らずとなった。
「私はもう死ぬのですね。ああ、異世界から来る勇者がいれば聖剣を守ってくれるのでは。」
王女はそう願い、崩れ落ちる城の中で力尽きた。