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私の同居人(ペット)は狼女です。  作者: 凛之介
第1章
9/99

君の体温を感じて

 窓から差し込んだ朝日から逃げるように、私は体の向きをもぞもぞと変えた。鼻先にミカンの髪の毛が触れてくすぐったくなり、思わずくしゃみをしてしまう。それに反応してミカンが小さく唸り声をあげるが、またすぐに寝息を立て始めた。が、私は今ので完全に目が覚めてしまった……ミカンの髪の毛の馬鹿。ミカンに馬鹿って言ったら嫌われるから、ミカンの髪の毛に文句を言ってやった。ばーかばーか。

 ミカンの寝息に合わせて小さく動く綺麗な白い背中を眺めながら、首筋に日光の温もりを感じる。日がそれなりに高くなっている証拠だろう。ミカンの向こう側の壁にかかった時計に目をやると、時刻は十時半。だいぶ寝坊だ。今日は日曜日だから、元々寝坊する予定ではいたのだが。ミカンもまだ起きそうにないし、もう少し寝ていよう。と、思ったが――

「その前に、服着なきゃな……」

 億劫なのを我慢しながら、私は布団から抜け出し、私と同じく裸のミカンを起こさないようまたいでベッドから降りた。

 何故裸なのかって? んなもん事後だからに決まっているじゃないか。昨晩は楽しみました。相変わらずミカンはネコだった……肉食獣なのにネコ。肉食獣だからネコ? まぁ可愛かったからなんでもいいや。しかし、私としてはミカンに攻めてほしいとも思うのだが……。なにしろ、ミカンは美顔―イケメンと言っても過言ではない顔立ちだ。おまけに声もハスキーボイスときた。ミカンに攻められたら、私は耐えられる自信がない。でも、だからこそ、ミカンに攻めてもらいたい!!!

(まぁ、ミカンは受けの方が好きだし、強要はよくないよね)

 まだ寝るつもりなのでパジャマを身にまとい、私は再び布団へ向かった。ミカンは未だすぅすぅと高い鼻を引くつかせて眠っている。本当イケメンだよなぁ。

 と、ミカンをまたぐ際に足が当たってしまい、ミカンが唸りながら上体を起こした。

「んぁ……今何時だ」

「十時半。ごめん足当たっちゃった」

「ん……」

 私を求めるように、ミカンが両腕をこちらへ伸ばしてくる。長い付き合いだ、何をしてほしいかはすぐにわかった。同じように腕を伸ばし、ミカンの背中に手を回してこちらへ抱き寄せる。

「よしよし」

 私よりミカンの方が身長は高いから、ミカンは私の肩に顎を乗せる。そして、髪の毛をくしゃくしゃと撫でてやるのだ。ミカンはこれが大好きで、子供の頃からずっとやっていることだ。

「ミカンは撫でられると可愛い声だすね」

「……うるさい。馬鹿」

「馬鹿って、さっきの仕返し?」

「は?」

 暫くそのまま抱きしめていたけど、ミカンがくしゃみしたから、二人で笑ってベッドを降りた。ミカンが着替え終わると、二人で一緒に居間のソファに腰かけた。暖かな日差しが心地よい。


「さて、今日は何して過ごそっか」 窓から差し込んだ朝日から逃げるように、私は体の向きをもぞもぞと変えた。鼻先にミカンの髪の毛が触れてくすぐったくなり、思わずくしゃみをしてしまう。それに反応してミカンが小さく唸り声をあげるが、またすぐに寝息を立て始めた。が、私は今ので完全に目が覚めてしまった……ミカンの髪の毛の馬鹿。ミカンに馬鹿って言ったら嫌われるから、ミカンの髪の毛に文句を言ってやった。ばーかばーか。

 ミカンの寝息に合わせて小さく動く綺麗な白い背中を眺めながら、首筋に日光の温もりを感じる。日がそれなりに高くなっている証拠だろう。ミカンの向こう側の壁にかかった時計に目をやると、時刻は十時半。だいぶ寝坊だ。今日は日曜日だから、元々寝坊する予定ではいたのだが。ミカンもまだ起きそうにないし、もう少し寝ていよう。と、思ったが――

「その前に、服着なきゃな……」

 億劫なのを我慢しながら、私は布団から抜け出し、私と同じく裸のミカンを起こさないようまたいでベッドから降りた。

 何故裸なのかって? んなもん事後だからに決まっているじゃないか。昨晩は楽しみました。相変わらずミカンはネコだった……肉食獣なのにネコ。肉食獣だからネコ? まぁ可愛かったからなんでもいいや。しかし、私としてはミカンに攻めてほしいとも思うのだが……。なにしろ、ミカンは美顔―イケメンと言っても過言ではない顔立ちだ。おまけに声もハスキーボイスときた。ミカンに攻められたら、私は耐えられる自信がない。でも、だからこそ、ミカンに攻めてもらいたい!!!

(まぁ、ミカンは受けの方が好きだし、強要はよくないよね)

 まだ寝るつもりなのでパジャマを身にまとい、私は再び布団へ向かった。ミカンは未だすぅすぅと高い鼻を引くつかせて眠っている。本当イケメンだよなぁ。

 と、ミカンをまたぐ際に足が当たってしまい、ミカンが唸りながら上体を起こした。

「んぁ……今何時だ」

「十時半。ごめん足当たっちゃった」

「ん……」

 私を求めるように、ミカンが両腕をこちらへ伸ばしてくる。長い付き合いだ、何をしてほしいかはすぐにわかった。同じように腕を伸ばし、ミカンの背中に手を回してこちらへ抱き寄せる。

「よしよし」

 私よりミカンの方が身長は高いから、ミカンは私の肩に顎を乗せる。そして、髪の毛をくしゃくしゃと撫でてやるのだ。ミカンはこれが大好きで、子供の頃からずっとやっていることだ。

「ミカンは撫でられると可愛い声だすね」

「……うるさい。馬鹿」

「馬鹿って、さっきの仕返し?」

「は?」

 暫くそのまま抱きしめていたけど、ミカンがくしゃみしたから、二人で笑ってベッドを降りた。ミカンが着替え終わると、二人で一緒に居間のソファに腰かけた。暖かな日差しが心地よい。


「さて、今日は何して過ごそっか」

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