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1/1

暴走の始まり


____このゲームは、現実(リアル)を超える____


 そんなキャッチコピーのゲーム、スキルフリーオンライン__SFO__のゲームソフトとゴーグルの入った箱に熱い視線を向けている平凡な青年が一人、ベッドと机だけが置かれた殺風景な部屋に立っている。


「フヒッ、フヒヒッ、やっと手に入れた、やっとだ、世界初のVRMMOだ、約束が、達成したッ!!はあ、はあ、はあ。」


 そんな奇声を一人で上げている男の名は、高山玲。株で生活しているニートである。


「ふう、そうだ、あいつに電話しとくか。」


 そして、無造作にポケットに手を突っ込み、スマホを取り出すと、ある人物に電話をかける。


「おう、久しぶり、SFO買ったか?」

「おう、買ったに決まってんだろ、バカにしてんのか?」

「まあまあ、そうカッカしないで、ね?」

「はあ……調子狂うわ、さっさとゲームしようぜ。サービス開始は15時だぞ。」

「おけ、さっそく始めるか、スキルとかは内緒な。」

「オーケー、始めるか。」

「じゃあ向こうでまた会おうぜ。」

「おう。」


 その人物とは、例の約束をした相手であり、至って普通の社会人で親友の山坂光輝である。


 そしてベッドに横たわり、耳まであるゴーグルを被り、起動ボタンを押すと、意識が闇に飲まれていった。


########


「これがキャラクリエイト画面か。」


 目の前に広がる真っ白な空間を見ながら言う。すると、機械的な音声が聞こえてきた。


『キャラクリエイトルームでは、髪の色や目の色を変更することができます。骨格の変更などは現実の肉体と離れすぎてしまうためできません。』


「ほー、なるほどね、陰キャだから目立つ髪には出来ないな、恥ずかしいし、このまんまでいいか。」


 白い空間に浮かぶ自分の肉体の感想は、黒髪、黒目の平凡な顔、普通の肉体、端的に言えば只のモブだった。

 キャラクリエイトを終えると、目の前にボードが現れた、そのボードにはスキルや職業が書かれてあった。


===================================


 名前{設定してください} 種族{人間}


ジョブ{設定してください}


スキル{設定してください}

   {設定してください}

   {設定してください}


 装備{なし}{なし}{なし}

===================================


「なるほど、適当にいじるか。」


 ジョブの種類は最初は少なく、戦士、魔術師などがあった。スキルの種類は豊富で、剣術、火魔法、トリッキーなのでは爆破技師などがあった。

不思議なことに、種族を変更することが出来なかった。

 暫く経ち、完成したステータスがこれだ。


===================================


 名前{カルム}Level1 種族{人間}


ジョブ{サモナー1}


スキル{サモン1}

   {体術1}

   {設定してください}


 装備{初心者のワンド}{綿の服}{綿のズボン}

===================================


「結構すぐできたな。ってか、スキル枠1つ開いたな~まあいいや、スタート!」


画面の端にある時計の時間を確認すると、2035年6月4日14時59分だった。


「ピッタリだな、あっ、もう15時だ!ログイン!」


 そしてログインボタンを押すと、意識が闇に飲まれていった。

少しずつ暴走していく主人公、もうブレーキは存在しないッ!!

さあ、だれがこいつを止めるのか!

次回、黒王号現る!!

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