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再会した後輩、それからの日常

幼馴染みに好きな人がいるのはわかっていた。

誰かはわからないが、だいたい部活の先輩とかだろう。

10年以上の付き合いだ。それくらいはわかっていた。


力なく倒れる幼馴染みを前に呆然とする俺だったが、すぐに何かがあるような気がして屋上へ向かった。

そこにはかえり血を浴びた後輩が立っていた。

「どうして殺した?」

「ごめんなさい」

「何があった?」

「···さようなら」

会話になっているようでなっていないこのやり取りが後輩との最後の記憶だ。


それから1年たって後輩は突然俺の部屋にやって来た。

「ここまで戻ってくるのたいへんだったんですよ」

後輩は無理やり作ったような笑顔で話す。

「例の事、詳しく聞こうか。」

俺も冷静を装いながら問いかける。

後輩はがっかりしたような顔をし、分かりやすくうなだれている

「私は先輩にコクりにここまで来たんですよ?」

人を殺して自殺して、甦ってまですることが告白?意味がわからない

混乱葛藤怒り疑問がいりまじった複雑な感情に包み込まれる。

「あの日何があった?」

「それは言えません、ガールズトークは男子禁制です。」

は?

そんなこと言われても俺は当事者だぞ?

「先輩は関係ありません。部外者です。他人達です。」

間髪いれずに突き放された。

「だから先輩が気に病むことないんですよ?」

先輩は気にせず、いままで通りに過ごせばいいんです。


「悪いのは、全部私ですから。」

後輩は涙を流す。

俺にはどうしようもない


例の事件は痴情のもつれによる殺人、そして「容疑者死亡。」それで解決した。

学校は、世間は、日常を取り戻した。


そして俺も




あの日以降、後輩には会っていない。きっと今頃成仏でもしていることだろう。

それから俺は高校を卒業して、そのまま就職した。


高二の夏も高三の夏も俺は忘れないし、後輩の涙も忘れない。幼馴染みとの青春も。

しかし何があろうと何度崩れようと再び日常は訪れる。


俺と幼馴染みと後輩のいる日常。そして俺が勝手に気に病んでいた日常。そして今、


俺だけのいる、日常

元々とりあえず書いてみようと思って書いた作品なので、長さや設定がとにかく少ないですが一応ここで完結です。気が向いたら番外編も書くつもりです。

次作品からはもう少し考えた内容にしたいと思っているのでどうぞよろしくお願いします

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