表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/45

ヨウヅキ endG まあいいか


「うん、ごめんね」


暫くして宇宙艦所属の医師が来て最新AI機器の診察を受ける。


《37度、初期の風邪です》


軽い風邪だと電子音声が言う。


「今日一日、安静にしてれば治りますよ」


医師は風邪用の薬をくれたので飲んで眠る事にした。


「ふぁ~よく寝た……」


目が覚めると額にタオルがのっていて、隣を見ると眠っているリゼルがいた。


「あ、おはよ」

「これリゼルちゃんがしてくれたの?」

「うんリーダーがチセイちゃん熱出たって言ってて様子見にきたんだ」


まあたしかに、男所帯なので彼女が来てくれるのは妥当だよね。


「熱はどう?」

「もう爽快だよー」


「あ、お早うチセイ」

「ヨウヅキは?」


真っ先に私のところにきてくれそうな気がしていたんだけど――


「それが、昨日から見当たらないんだよね」


マルトがヴァイオレットさん達のほうをチラりと見る。


「先に言っとくが、お前達のリーダーが消えた事は俺達の組織とは関係ないぞ」


ヴァイオレットさん達の組織と宇宙軍プラネターは水面下で敵対しているらしい。


「まあ、ここに君らが来てて、リーダーが消えるなんてあからさまに摩擦作る真似はしないか」


――そうはいいつつも、マルトはまだ疑っている様子。


「大変です!!」

「どうしたロジン」


後方掛の少年がマルトに耳打ちで報告すると彼は驚く。

ロジンは改めて調査に戻ると言ってこの場から去る。


「なんだって?」


キンモクセイがマルトに尋ねる。


「ヨウヅキがプリンズ星に捕まった」

「マジかよ……シホウ星ならまだしも、監獄行きかよ」


夜垣さんが呆気にとられている。


「監獄ってヨウヅキが悪いこと何かしたってこと?」

「投獄の理由はマクス星のマージン領の令嬢殺害容疑らしいよ」


それはヨウヅキの婚約者らしく、それで即投獄らしい。


「プリンズは裁判なし現行犯逮捕で一生牢屋、シホウ星では裁判あり、金をつめば懲役なしで即釈放なんだよチセイちゃん」


プリンズでは疑わしきは罰する理論だとヴァイオレットさんが説明してくれた。

理解は出来たけど、ヨウヅキが一生牢獄行きなんて、納得したくない。


「なんでこんな事に……」


あのとき私が彼をひき止めていれば、こんな事にはならなかったの?



【バッド:毒蛇の夜夢願】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ