表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/45

マルト endU やれる


「やめて……放して、撃っちゃうからね!」


私は威嚇射撃をして、やはりマルトに当たらなくてホッとした。


「俺は組織で恩人に受けた分を返したいし、君といたい」

「マルト……」


私はこんな近くにいて、絶対に当たらないわけないのに外した。


「以前なら選ぶ道はひとつしかなかったのに、もうどちらも選べなくなったんだ」

「なんで……」


彼は苦しいと背中を強く圧迫する。


「君が俺の前に現れたから……だから、責任とって殺してよ」

「いや……マルトが帰らないなら私がここにいる」


持っていた銃を放し、彼を抱き締め返す。




――戦艦が宇宙を飛び周り、ぐらぐらと揺れる。

部屋中を甘ったるい香りが占めていた。


「今日も君は綺麗だね」


男は煙を燻らせて、視界を布で奪われた女を愛でた。


「こんなことしなくても私は逃げないのに」

「ライトのストックが切れたから、浴びるまでは君の知ってる俺じゃないから……」


確かに背丈と手が前より大きくなっている。


「大人の姿は嫌なの?」

「本当の俺を君に知られたくないんだ」


そんなに拒むなんて、もしかして顔に自身ないとか?


「ねえ他の皆はマルトの顔を見ているの?」

「そうだけど、写真とか見たらダメだよ?」


マルトが嫌がるからしたっぱと言われる人に聞いてみた。


「ねえ大きいマルトはイケメンなの?」

「ええ、普段の小さな姿を大人にしたような姿ですよ」


じゃあどうして嫌なんだろう。


「ね、私はマルトに信頼されてないんでしょ?」


彼と仕事へ行く為に船内を移動する。


「そんなことないよ」

「じゃあ何で大人の姿を見られるのが嫌なの?」


私が問いかけると、意外そうな顔をしている。


「え、そんなに見たいの?」

「……あんなに嫌がってたし、他の人は普通に見てるから私だけって……」


マルトが私の頭を撫でる。


「すみませんボス。今日は仕事、休みます」

「ちょっとマルト!?」



【メリーバッド:地星の欠如】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ