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キーボード

作者: やまもと

これですか?これはキーボードです

今ではキーボードを使うヒトも、めっきり少なくなりました

と言いますか、ヒト自体が、ほとんどいなくなってしまったのですが


そういえば、テンキーに平仮名を割り振った携帯電話スタイルのキー入力というものもありましたなあ。

あれはあれで、馴れるとけっこう使いやすいものでした


2ちゃんねるとか、YOUTUBEとか、思えばあのころは面白かったですなあ

現在のネットは、分刻みで目まぐるしく進化し、私のような従来型の端末しか使えない人間には、全く意味不明なものとなってしまいました


思い起こせば…あまり思い出したくもないのですが…

携帯やPCメーカーから、脳に直接埋め込むタイプの情報端末というものが一斉に発売されまして…

私は使ったことがないから分からないのですが、それはもう大変便利なシロモノだったようです

大量の情報を脳に直接ダウンロードすることが出来たのですから


しかし、ある日、脳に端末を埋め込んだヒトたちは、全員死んでしまったのです

いや、厳密にいうと、ネットと同化したという表現が適切でしょうか

脳に埋め込んだ端末から、自我を情報としてサーバーに送信してしまったのです


彼らは肉体は滅んでも、精神はネットの海を漂っていて…


ほら、今日も彼らからメールが来ましたよ

お前もはやくこっち側に来いよと、私を誘っているのです

ネットの世界に移動して、永遠に存在するモノになれと言っているのです

ですが私は、どうしても彼らの言うことを聞く気にはなれないのです


とりあえず、ホームページに日記でも書くか

「562年12月24日 雪 今日の食事は、ガレキから掘り出した魚の骨、白米、せんべいの屑…」

お読みいただきありがとうございました

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[良い点] 最後の「562年12月24日 雪 今日の食事は、ガレキから掘り出した魚の骨、白米、せんべいの屑…」の一文が、この世界にどれだけ端末が出回っていたのか、どれだけ荒廃してしまったのかを想像でき…
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