【2-4】捕食者
閃光弾が炸裂し、凄まじい轟音と閃光が社長室を包む。
隊員たちが重いドアを蹴破り、一斉になだれ込んだ。
「警察だ! 武器を捨てろ!」
煙幕が晴れ、目の前に広がった光景に、和樹も、そして百戦錬磨のソタイの隊員たちまでもが息を呑んだ。
部屋の隅には、頭から血を流してぐったりとした芳江社長が、子供たちを庇うようにして座っている。
そして、部屋の中央。
泣きじゃくるあやめの足元に、三人の外国人風の男が、ありえない体勢で転がっていた。
一人は、首が真後ろへ百八十度折れ曲がり、目を見開いたまま絶命している。その顔面は、まるで巨大なプレス機にでも押し潰されたかのように陥没していた。
もう一人は、両足が複雑骨折というレベルではない。まるで濡れた雑巾のようにぐにゃぐにゃに捻じ曲げられ、白い骨が皮膚を突き破っている。
最後の一人も、両腕が肩の付け根から引きちぎられ、あらぬ方向に転がっていた。
三人の男とも、持っていたはずの刃物や銃器は、まるで子供が粘土で遊んだかのようにくしゃくしゃに捻じ曲げられ、鉄屑と化していた。
部屋に充満するのは、血と、硝煙と、そして濃密な恐怖の匂い。
その中心で、五歳の少女がただ一人、声を上げて泣いていた。
「……医療班を呼べ! 生存者の確保を最優先!」
錦山だけが、この異常な光景に動じることなく指示を飛ばしていた。
和樹は芳江社長に駆け寄り、その肩を抱いた。
「社長! しっかりしてください!」
「……カズ坊……。ああ、来てくれたのかい……。あやめちゃんが……あの子が……」
芳江はそう言うと、安堵したように意識を失った。
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