表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/156

第八十六話 最高の指揮者

──いったいどれだけの時間が立っただろう

短い、しかしとても長く感じる


クラウィールは、マグヌムの攻撃を捌き、倒れたウィルスールの剣を拾い、なんとか戦っていた

周りを見る隙もなく、一切の音が聞こえない状況で、目の前の男に集中していた



だが、それもすぐに終わった

演奏が終わったのか、スペクラートは指揮棒を腰に納め、突然クラウィールに向かって走り出す

拳を握り締め、腕に力を込めながら


クラウィールはそれに気がつく余裕もなく、一方的に横から大きな衝撃を響かせた

吹き飛ばされるような、いや、実際に横向きに吹き飛ばされ、少しの間空中を飛ぶ


そして、地面に転がり、持っていた剣も弾き飛ばされた


「かはっ...!」



なんとか体を動かし、マグヌムとスペクラートの様子を見ると、スペクラートは武術のような構えを取り、マグヌムは腰から指揮棒を取り出していた


... そして、マグヌムが、指揮棒を動かし始める



そこへは、スペクラートと同じように音が集まり、混ぜ合わさり、重ね合わさった


クラウィールとグローリアには聞こえていないだろう

だが、そこからは、どこよりも、誰よりも美しく、素晴らしい演奏の指揮をする、マグヌムの姿があった



荒々しく、猛々しく、しかして美しい、狭く巨大な管弦楽、ただの少しのずれもなく、楽器の全てをその手で動かす


誰もが魅了され、離れる事が出来なくなるような、世界一であろう指揮者による最高のオーケストラ


それにより、イーデムも、スペクラートも、動きを止めた

感動、感激、涙を流すほどに、心を揺さぶられる


マグヌムの理想を体現するその音楽は、今初めて演奏されたにも関わらず、聞く者、そしてマグヌム自身の心に一生涯刻まれるであろう

それほどの音楽によって、二人の体は動き始めた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ