表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/158

第七十話 劇場へ

「……はぁはぁ、なんだ、何してるんだ?クラルスは」

初めに気がついたのはウィルスール義兄さまだった


マグヌムの突撃や拳を受けながらも、横目でクラルスや他の義兄弟の様子も確認している

そこで逃げるクラルスと、それを追うキャピオに気がつく


だが、劇場に向かって走っていくクラルスに困惑と不安を抱えながらも、目の前にいる暴れたマグヌムを押さえ込むのに精一杯だった

「ドケェ!!トメテミロォ!!」


「っ……!こいつ!」

突然飛んできたマグヌムの拳を、手に持った剣で受け止める

だが、いつ剣が割れてもおかしくない程の力が、掌から肩にかけて伝わってくる


この体型で、ボロボロになった体で、どうしてこれ程の力が出せるのか、甚だ疑問だ


クソッ、動きを止めるだけで精一杯だ

クラルスを助けに……いや、クラウィール義兄さんもグローリア義兄さんも、それぞれの相手を止めるだけしか出来そうにない



─クラルス……ごめん……こいつを無力化したら……絶対助けに行くから!



─はっ、はっ、はっ

疲労はない、痛みもない

そうだ、走り続けろ


劇場に再び入場すると同時に、後ろのキャピオに振り返る

そこには、淡々と、表情も無く、機械のような動きで、走り続ける、普段通りのキャピオがいる


速度は、自分と同程度だろう

なら、この中ならば振り切ることも出来るはずだ


通路を駆け抜け、舞台に向かう

舞台にはやはり楽器が並び、その隣には例外無く幻想種が立っていた


そこで、劇場の前で彼の名前を叫ぶ

必ず、助けになってくれると感じて


「メミニ…っ!」


…すると、舞台に立っていた一人の幻想種が、影となって動き出した


マグヌムからの命令よりも、クラルスからの声に答える、それは、普通であればあり得るはずもない光景だった



「クラルス、ダイジョウブ、?」

メミニは、自分とカミラを足したような外見で、隣に立って走り出す



「メミ……ニ……ィ」

すると、自分の声に反応するように、後ろから、唸り声のようなものが聞こえてきた


キャピオの声だ


……そこで、思い出した

あの時、森の中で起きた恐ろしいキャピオの動き



あの時と同じ、キャピオの行動が、再び始まろうとしていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ