第五十八話 浴場
さて、クラウィール義兄さまからの協力に感謝しながら、最後はウィルスール義兄さまだ
ウィルスール義兄さまは、この二人に比べると特に何かを話しているわけではないので、あまり信用してくれないだろう
なので、これから二人の義兄さまと一緒にウィルスール義兄さまを協力を求めに行く
二人とも夜の予定は無いそうなので(クラウィール義兄さまが本当に無いのかは不明だが)早速探しにいこう
「とはいえ、どこにいるとか分かりますか?義兄さま」
「ん?訓練場にでもいるんじゃないの?」
グローリア義兄さまがそう言ったが、すぐさまクラウィール義兄さまが否定する
「誰が夕食後すぐに訓練するんですか
いるとすれば、浴場か…寝室あたりじゃないかい?」
「浴場……」
確かに、ウィルスール義兄さまは風呂で休む事が多いとか言っていたような…気がする
剣の訓練で傷ついた体で入り、全身を包み込む温かい湯船が傷に染み込んで、その痛みが逆に心地よい、とか
自分には全く理解出来なかったので、記憶から消してしまっていた
「それじゃ、浴場に行こうか」
「そうですね
クラルス、ちゃんと着いてきてね」
「はい!」
そうして三人で浴場まで来たのだが、その瞬間に扉が勢いよく開いた
義兄さま二人と一緒に驚いていると、そこから歩いてきた人物に対して二度目の衝撃を受ける
それは、上半身から太ももまでをタオルで隠したルシオラ義兄さまだった
…のだが、圧倒的に体の一部が普段のルシオラ義兄さまとは異なっていた
その……体の一部が圧倒的な存在感を放っており、男であればあり得ないような大きさを保っていて…
盛り上がったその部位はタオルを押し退け、体型をあらぬ見た目へと変化させてしまっている
……胸の大きなルシオラ義兄さま…いや、義姉さまなのか?どちらにせよ、見てはいけないものを見てしまったと思いこんだ衝撃で、自分とグローリア義兄さまは凍りついてしまった
だが、クラウィール義兄さまだけは正気を保っており、少し動揺しながらも、勇気を振り絞りルシオラ義兄?さまに声をかけた
「……ルシ…オラ?それは…いったい…?」
その声に気がついたルシオラ義兄?さまは、顔を赤らめながら振り向き、焦った表情でこちらに歩いてくる
「義兄…さま……、ち、ちょっと来てください…
ク、クラルスも……っ!」
なぜかとてつもない力を発揮したルシオラ義兄?さまは、二人の義兄さまの腕を掴み、自分を鋭く睨み付けて、浴場に押し込む
そうして、三人とも無理矢理浴場に引き込まれたのだった




