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ご健闘を・・・

 「ティアーナ!!」

 転送魔術と違い、瞬間移動の魔術は、それほど遠くまで移動することは出来ない。

 まだ、近くにいるはずだ。

 探さなくては!!

 「ティアーナ、返事をしてくれ!!」

 俺はありったけの声を出す。

 「今の彼女はラーナですよ。」

 先ほどの明るい男の声とは違い、落ち着いた雰囲気の声が近くで聞こえる。

 「始めまして聖王。今はサミュエル・リコリスと申します。」

 サミュエルという男の声はいろんな方面から聞こえる。

 瞬間移動を使って話しをているようだ。

 「ティアーナはどこにいる!!」

 私は、怒鳴るように言う。

 「ですからラーナ・アスターです。」

 サミュエルという男から落ち着くように促される。

 落ち着いてられるか、ティアーナが誘拐されたんだぞ。

 「先ほど、ラーナを連れて行った者はアレックス・アスターと申すものです。ラーナとはいとこ同士です。」

 アスターだと?

 アスターと名乗れる者は、ティアーナを入れて5人。

 そのうち性別が男なのは2人。

 ウェリーネ国国王のブルースと、王太子のアラディン。

 一瞬だったが、さらった奴は、ティアーナと年齢がそれほど変わらない感じだった。

 ウェリーネ国王太子アラディンの年齢は、ティアーナと同じ16歳。

 間違えない。ティアーナをさらったのはアラディンだ。

 「何故、一国の王太子がティアーナをさらうのだ?」

 「聖王は、相当ティアーナの事を気に入っていらっしゃるのですね。」

 当然だろう。

 「ラーナも含めて気に入っているのなら、私たちのしたことは褒められるべきなのですが・・・。」

 何をどういう意味で褒めろと言っているのだ?

 「幻聴聞いてしまうほど・・俺はおかしくなったのか?」

 「幻聴ではないから安心しろ。」

 カミーユが静かに怒りオーラをまとっていた。

 「困りましたね。あなた方は試されているのです。」

 アスターのサポートを得るためには、俺らでスワイベルの町を解決させる事が必要なのようだ。

 「キャンブリックの悲劇があるので、ラーナがスワイベルの町に行けば、すぐにラーナが解決をしてしまうでしょう。」

 それを回避するためにラーナをさらったから、褒めるべきことだとサミュエルは言う。

 「ティアーナが、スワイベルの町へ行ってすぐに解決をしようとするかわからからないだろう。それなのにさらうとはおかしい。」

 「甘いですね。スワイベルの町へ行けばわかりますよ。それではご健闘をお祈りします。」

 そう、サミュエルが言うと、それ以上声は聞こえなくなった。

 何なんだ・・・スワイベルの町に何があると言うのだ?

 俺らは早歩きでスワイベルの町に向かう。

 

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