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終わりに出来ない

お待たせしました。

 精霊光と戯れる彼女を美しいと思った。

 その一瞬で、惹かれるモノがあった。

 驚くほどの・・・一目惚れだ。


 だから、彼女が聖王妃候補である事が嬉しかった。

 例え、魔女の生まれ変わりであっても、手に入れたいとそう思った。

 その権利が俺にはあると・・・そのように思っていた。


 俺は、聖王妃の部屋のベッドに腰を掛けている。

 ティアーナにしたことを反省していた。


 「フラれてしまったんだね。」

と、カミーユが部屋に入って来た。

 落ち込んでいる俺に真実を付きつけ、更に落ち込ませるのかよ・・・。

 カミーユは俺の隣に座る。

 「後宮入りした女性に全く興味を見せなかったスチュアートが、ティアーナには興味深々だったからね。」

 カミーユの言う通り、後宮入りした女性に全く興味が持てなかった。

 メリノ橋の完成されていないそれが原因だろう。

 最低でも3か月前には完成させるように言ったにもかかわらず、今だに完成されていないのだ。

 ゼファーの生まれ変わりと言われている俺だというのに・・・この結果だ。

 聖王としての威厳が損なう状況下で、公式な場に出る。

 それも堂々としていないとならない。

 ストレスが溜まるのは当然だろう。

 息抜きで行った場所に彼女に会うとは・・・。

 それも、ストレスの原因を一瞬で解決する内容を言ってくれた。

 

 アスターナイト

 国がナイトの称号を与えると王朝名にナイトと称号が付く。

 俺がナイトの称号を与えると、俺の王朝であるローレルに、ナイトが付くので『ローレルナイト』となる。

 アジュガ王朝も『アジュガナイト』が普通に存在している。

 アスター家に与えているナイトの称号も『アジュガナイト』で、他のナイトと変わりはない。

 だが、アジュガ家が王となる以前から、アジュガ家を代々守っている者。

 それに敬意を表し、いつからか人々が言っている呼び名。

 それが『アスターナイト』という称号だ。

 そのアスターナイトが、王家その者だったとはな・・・。

 極秘中の極秘な話をあっさり教えてくれた。

 掟破りをしているにも関わらず、伝えてくれたことに心が躍る。

 秘密の共有をしているようで、嬉しくて・・愛おしくて。


 なお好きになっていた。


 だから、彼女の危険に荒らしてしまう事が嫌だった。

 この部屋に閉じ込めておきたい気持ちも相成って連れてきた。


 彼女が俺を軽蔑する・・・。

 彼女のいう通りだ。

 

 8つ目の棟に精霊術を施したのは側近のケネスだ。

 だが、術を施すのを許したのは俺だ。

 彼女は間違っていない。

 間違っているのは俺だ。


 だから、なおの事彼女が欲しいと思ってしまっている。

 

 「このまま、ティアーナ姫の事を終わりにしていいのか?」

 俺は首を振る。

 「終わりに出来ない。」

 彼女への想いだけではない。

 彼女のアスターナイトのしての能力も、俺には必要だ。

 彼女なしでは・・・これから、生きていく道はない。

 そう・・・感じている。


 「ティアーナは・・俺にとっての希望だ。」

 俺は、断言する言葉をカミーユに言う。

 すると、『ふっ』と、カミーユが笑いだした。

 「なら、このままではダメだよね。」

 カミーユの言葉に俺は頷く。

 「では、どうする?」

 「8つ目の棟に守護の術を施しに行く。」

 

次、すぐに出します。

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