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愛別離苦  作者: 安曇 莉
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プロローグ あかりside

「あっ、あかりさん。こんにちは」

 彼はわたしのことを冗談めかしてさん付けで呼ぶ。その呼び方は割と気にいっている。

「あっ、どうも。秋くん」

 そうよばれたらわたしは彼をくんづけで呼び返す。いつものことだ。ちょっと前から気付いていたけどあっで始まる会話も。

「次は負けないからね」

 わたしは繰り返す。最近はこれをいってばかりだ。

「いやいやいやいや、ね。僕が勝ちますから、ええ。」

「な!わ!け!そんなこと言ってると今からでも足元すくうよ?ん?」

「はー、いくらあかりさんでもね、それはないね」

「いみわかんない、わたしが、勝つの」

 定期考査のお話。中学の頃から同じ学校で成績が同じぐらいだった。あるとき突然彼の成績が上がってわたしは追いつこうと必死だった。得意教科も苦手教科も一緒でいいライバルだ。前回高校初の試験で負けたのは正直だいぶ悔しいところがあったりする。

「そういや最近どうなのよー」

「んー?なにが」

「彼女」

「あー」

「なんでそんな浮かない顔なわけー?」

「いや、うん、うん」

「は」

「ちょ、きいて」

「おう、きいてやろう」

 愚痴じゃなければ大歓迎だけど、その顔的に愚痴だな。ちぇー。

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