牢獄での出会いから
牢獄に捕らわれて5年。
そんなある日一人の美女が勇者に会いに
そして始まる二人の物語
ーこの世界には勇者を目指す多くの人達がいる。
この話は勇者の過酷さを伝えるものだー
なんてことを書き続けてもう5年もここにいる。
「いったい俺は何をしたってんだ」
独り言を呟く。これをもう5年もやっているのだ。
まったく信じられないーー
いや何もしてないとは嘘だ。
「ちゃんと魔王討伐のために頑張ったのに」
「また一人でなんかいっとるぞ」
「次は何をやらかしてくれるんだろなぁ
ミツヒデくぅん?」
そして大きく笑い声が響く...
やかましいやつらめ
そんなことを思いながら過ごす。
ここは犯罪を犯した勇者が集まる牢獄。
そしてダメ勇者ミツヒデが盛大に活躍する話
だったのだが…
「あんたがミツヒデね?」
女の子の声?驚きながら顔を上げる。
なんとそこには美女が立っていた。
「その通り!我こそミツヒ…」
「あんたはここから出て私と旅をしなさい!!」
この女何にも聞いてねぇな
ん?なんていったんだ?
「Whatttttt?」
「だから!私と!旅にでるの!」
もう一度言おう。
ここは牢獄なのだ。簡単にはでられないのだよ。諸君。
しかもだよ?ここ結構やらかした勇者様が来るとこなのね?
「えっとまzu」
「私はアスタロト・ローズ・ブリュレ」
「この国の神よ!」
なにいってんだこいつ?
「アスタロトっ悪魔だろ?」
まじなツッコミをしてみたんだが
「あ、そうなの?」
こいつはバカらしい
「てか、どうやってここに来たんだ?」
まず女がここに来ること事態珍しい。
ブリュレ…この名前に聞き覚えがあるのだが
思い出せない。
「それはね?聞きなさい!」
急に口調が変わったぞ。まじやべぇやつかもしれん。
その瞬間後ろの壁が吹き飛ぶのだった。
一緒に熱風も飛び込んでくる。
「「ええええええええがぁぁ」」
そこには中を舞うドラゴン…
この世界でのドラゴンはまじパネェってレベルなんだが?!
なんでこんなのがいるの?!ねぇ!
「これなに?」
「お前なにいってんの?これやばいんですよ?」
この女死ぬんじゃね?
いや俺もやばいかも!
「なんでここにドラゴンがくるだよ!」
「はやく始末しないと…!!」
格好つけてるがここで一つ問題があることを忘れてた。
剣が、ない…
「あああああああああ」
絶叫するしかないもう、死ぬのかな?
「ちょうどいいわ!ミツヒデ!やっておしまい!」
「どうやって?!剣もないのに!」
「ここにあるわ!受け取りなさい!」
アスタロトが剣を渡そうとしたときだった。
「あ、忘れた。」
あほみたいなことをいって笑う。
そんな時にも流星群の様に火の玉は飛び続ける。
「うおおおおおお」
奥から兵士達の声がした。
案の定一緒に吹き飛んでしまうのだが
希望ってなんだろう。
そんなことを思いながら走馬灯を見てると
剣が転がってくる
それを手にしたのは何年ぶりだろう。
涙が出てきた。
「あ、あああやふぅぞ!」
なにいってだろ
ま、いいや
まずはこいつらを蹴散らしてやるぜぇ!
「うおおおお」
「らいめぃ…」
必殺技技というのを繰り出そうとした時、
「プチメーラー!」
火の玉が俺を巻き込みながらドラゴンに飛んでいく。
「グオオオオ」
うめき声をあげながら落ちていく。
ここで言っておくがプチメーラーは最弱魔法なのだ。
「なん!なん!ですか?!」
そう俺は驚きを隠せないのであった。




