恋愛感情
私はソラネ。小5になっても身長140cmもないの。いわゆるチビ。私が好きになるのはいつも私と同類のチビだ。タツトというバレー男子が好きなんだ。顔がめっちゃ白くて可愛いの♡今は親友スズの家にお泊まり中なんだよ。ゲーム機のインターネット通信でタツトとチャットしてるの!顔が見えないなら行けるかな?スズがお風呂に入ってるから、チャンスは今なの。(!)ちなみに私は告白しようとしてるんだ。
(タツトって好きな人いる?)
(なんで?)
(なんでか知りたい?)
このままだと決まらない。知りたいと言われたら、言ってしまうぞー。
(まあ、こんな展開だと知りたくなる。)
はあ、言うか。
(私はタツトが好きなの。)
…あれ?いつもより返事遅い?既読してあるのに。
(マジ?)
動揺してる?なんか嬉しいかも。
(マジだよ。)
(付き合いたい?)
え?゜ 。(〃ω〃)。 ゜うそ!
(付き合いたいです)
(いいよ。誰にも言わないならね)
ヤッターーーー!
(絶対言わないよ!!)
(じゃあよろしく)
ガチャ
スズが戻ってきた。浮かれてて顔がニヤニヤしてる上にまだチャット開いてる!!やばい。ばれるー。
「ソラネ?タツトとチャットでもしてたのー?笑」
ギャーーー!!(((٩(๏Д⊙`)۶)))
「ソラネ!チャット見して!」
嫌だー!!必死に抵抗したけど、150cmもあるスズには勝てなかった。
しばらくニヤニヤしてから私の顔とチャットの画面を見比べて叫び始めた。
「リア充爆発しろーーー!」
おもわず吹いちゃった。やっぱり嬉しい。タツトだーいすき!でもタツトに正直に言わなきゃ。
「スズ!チャット返してー。」
(ねえごめん。スズにバレた。)
(は?)
タツト怒ってる。
(あの、スズは多分人に言わないよ。)
(別れよ?)
(お願い。許して。)
(許すけど、別れる。)
(なんで?)
(だって言ってからすぐに約束破るとか最悪だよ)
(だけど)
(今日の事は忘れて。)
私は呆然とした。あれ?なんでだろ。涙が。
「ねえ、ソラネどした?」
スズがいるのを忘れてた。私は何も言えなかった。私はタツトとのチャットを見せた。
「あ、ソラネごめん。ウチは人の気持ち考えてなかったね。親友失格だね。仕返しして!ウチの恋愛めちゃくちゃにしていいよ。」
私は素敵な。親友をもった。恨みもすぐ消えた。
中学入学
私はあれ以来タツトとは話せていない。というか避けられてる。(泣)
おはよって言っても無視される。私が近くにいると走って逃げる。私も、もう好きじゃない。
実は好きな人ができた。
スズにはいえてない。だってスズがずっと前から好きだった人だから。そいつの名前は、ハナタ。野球男子でイケメンな上に性格がいい。そして、スズの元カレ。
偶然に入った塾で一緒になった。これでも私は勉強ができる。でも塾に入った。だからいつもハナタに勉強聞かれるの。「そっちゃん」って呼ばれるんだ。可愛くない?
まあそういうことで、好きなの。癒しの存在みたいな感じ。
だけど親友と好きな人が一緒とか気まずい。だからって譲ってられない。複雑だ。まあスズに言うのが正解かもしれないけど、どうしよう。このままにしとくのが1番かな?そう流してた。
2月14日 バレンタインデー
今日はバレンタインだ。もちろんハナタに渡す。でもちょっと困り事がある。
2日戻って12日
「ソラネ!バレンタインさ。ハナタにあげるの手伝って!」
私はハナタに渡すとは言えないし、どうせ暇だし。親も仲いいから嘘ついてもバレる。だからOKした。
また戻って14日
「ソラネお待たせ!」
すごい笑顔でスズが走ってくる。かわいい。
とりあえず恒例の友チョコ交換。スズのチョコは今までより気合が入ってる。お店で売ってそうな、トリュフ。それに比べたら私は安いキットで作ったタルト。チョコでもスズには負けてる。
ハナタの家に着くと、毎年恒例のスズの台詞を聞く。
「ソラネ、代わりに渡してよー。」
毎年言われて毎年断ってる。ホントにスズかわいい。
今年は応援ばかりじゃだめだ。でも…
「ねえ、スズ。ちょっと待って。」
「どしたソラネ?」
ちょっとこれって告白くらいに緊張する。
「がんばってね!!」
「ありがと!!」
言えなかった。今年はチョコ渡せないかな。残念。
とりあえずスズはハナタにチョコを渡して家に帰った。
はぁーーー。手元に残った1番綺麗に出来たタルト。ハナタに渡すつもりだった。今は19時もう遅い。でも、気づいたら自転車をこいでた。冬の寒い夜を1人必死に。
ハナタの家だ。
こんな夜に、迷惑だろうけど、私はタルトを渡しに行った。
ピンポーン
「はい。岩田です。」
「夜遅くにすみません。ソラネです。ハナタ君いますか?」
ガチャ
「どしたの。そっちゃん?」
ハナタだ。玄関から出てきた時涙が出た。
タツトのとき以来かなこんなに泣いたのは。
「そっちゃん?母ちゃん呼んでこよっか?」
私は黙って首を振った。
泣き止むまでハナタはずっと黙って隣にいてくれた。それが1番嬉しかった。
「あのね。ハナタ。」
「どしたの?」
「タルト。 渡しに来た。」
少しボロボロになってた。でも、ハナタは目の前で美味しそうに食べてくれた。
「ごちそっさん。」
そう言って私の方に少し近づいてきた。
「そっちゃんって、俺のこと好きなの?」
「………」
私は答えられず。黙ってた。
「ごめん。そっちゃん。うぬぼれてた。こんな夜に来てくれたからそう思っちゃった。」
「ハナタはうちのこと好きなの?」
つい聞いた。あの反応見て思った。私ってうぬぼれてるな。
「好きだよ。」
え?うそうそうそうそうそ!!私は何も言えなかった。
「そっちゃんも答えて」
「好きだよ。私も好きなの。」
なんかスズに悪いけどこんなにうまい話ってあるの?
「そっちゃん。……いや、ソラネ。付き合ってください。」
「こちらこそ」
うぁーーー。嬉しい。
15日
この話はすぐ広まってた。私はこれからに期待してた。でも、そんなに甘くなかった。
机には最低とか裏切りものとか死ねとかいっぱい書かれてる。
こんな体験初めて。いったい誰が?
それはすぐにわかった。
振り返ると、私を睨む女子数人。真ん中にはスズがいた。
これが起きるのは当然だっただろう。
スズがハナタを好きなのは、みんなが知ってることで、両思いだと思われてた。
なのに親友がそれを奪うなんて…
最悪だ。
帰宅部の私は珍しく遅くまで残ってた。
野球部を待ってるからだ。
学校生活はもう修復できないかもだけど、恋愛はがんばんなきゃ。
18時
部活が終わった。
ハナタはすぐにこっちに来た。
「ごめんね!ソラネ。遅くなった。」
ハナタは優しい。癒される。
だいたい2時間待ったけど平気。
「ソラネ。いじめられてるの?」
「まあ。」
「俺のせい?」
「違うよ。スズがハナタを好きなのに、付き合った私が悪いの」
ハナタはキョトンとした。
「あいつは、浮気したんだよ。俺の先輩と。」
意外な事実に私がキョトンとした。
「ハナタは今日平気だった?」
「正直いうと良くなかった。」
はぁ。両思いなのに付き合えないんだ。
「俺ら中3まで別れない?」
「どういうこと?」
「俺と同じ高校受けてよ。そして高校から付き合う。」
「わかった。絶対彼女作んないでね。」
「そっちもな。」
というわけで私の恋愛は複雑でした。
これから2年後に向けて、勉強頑張ります!