表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

新任戦車長


ロツでの戦いの後、戦いを無事に生き延びた私は同じく生き延びた小隊長のアイヒマンSS中尉に呼び出されていた。小隊に配属されていたパンター戦車5両のうち3両がロツで燃え上がってしまっていた。


「ハーゲンSS伍長、君に部下をつける。ただちに第Iシュタッフェルに赴き修理が完了したパンター戦車を受領し、君が指揮をとれ。912号車の生き残りとシュマッハ―SS上等兵とカルステ上等兵を連れて行け」


アイヒマンSS中尉は私に戦車長になるように命じた。命令を受けた私は912号車の仲間と新たに仲間になる2人を集めて、第Iシュタッフェル(第1大隊所属の中隊規模の修理部隊)に赴き戦車を受領した。



6月13日、戦線崩壊の危機。北アフリカ戦線でドイツ軍相手に活躍し砂漠の鼠と称されたイギリス軍第7機甲師団が装甲教導師団側面(左翼)の迂回を試みた。しかし、この危機にSS第101重戦車大隊第2中隊中隊長のミヒャエル・ヴィットマンSS中尉が駆け付けた。ヴィットマンSS中尉は東部戦線で敵戦車を100両以上撃破したタンクエースだった。


「やつら、もう勝ったつもりでいやがる」


「そうらしい。では教育してやるか」


カーン南方の村ヴィレル・ボカージュ近郊でヴィットマンSS中尉は第7機甲師団の先鋒が休息しているのを発見した。これを見つけたヴィットマンSS中尉はティーガー戦車を指揮し攻撃を敢行した。しかしヴィットマンSS中尉には誤算があった。ヴィットマンSS中尉が攻撃した部隊は第22機甲旅団と第1狙撃兵旅団の一部で大部隊であった。

ヴィットマンSS中尉の指揮するティーガー戦車は戦車12両と車両15両を撃破するも、イギリス軍の6ポンド砲の近接射撃を受け撃破された。だがヴィレル・ボカージュでの戦闘に気がついたロルフ・メビウスSS大尉指揮の第1中隊のティーガー戦車、装甲教導師団の四号戦車がヴィレル・ボカージュに突入し、イギリス軍戦車部隊とドイツ軍戦車部隊の間で激しい戦闘が繰り広げられ、ドイツ軍はこれを制してイギリス軍の作戦を失敗に終わらせた。この戦闘で活躍したヴィットマンSS中尉は柏葉剣付き騎士十字章を授与された。


6月14日、カーン近郊ヴェノワにあった第12SS装甲師団の指揮所が艦砲射撃を受けた。この砲撃で第12SS装甲師団のすべての兵から愛され尊敬されたフリッツ・ヴィット少将が戦死した。周辺のすべての兵が退避壕に入るのを見届けてから退避したため退避が遅れたようだ。彼の死後、師団の指揮は第25装甲擲弾兵連隊の連隊長であったパンツァー・マイヤーに託されたのだ。以後、私たちはパンツァー・マイヤー指揮の下、連合軍と戦闘を繰り広げていくこととなる。

なお、フリッツ・ヴィットSS少将の亡骸を見たパンツァー・マイヤーは自らの著書「擲弾兵」においてこう語った。「フリッツ・ヴィットが永遠の安らぎを得た場所へ行き、その遺体の前に立った。顔をのぞくことはしなかった。顔はなかったのだ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ