霧橋との別れ・・・そして
今回やっとお待ちかね?のバトルシーンですよ
といっても本格的なのは次の回ですけどね
5月29日修正しました
あれから数十分後、研究所を出て
二人は霧橋の運転する車の中にいる
霧橋は運転席に桜音は後部座席に乗っている
「・・・霧橋さん、状況が変わったって
一体どういうことなんですか?」
「それは・・・今はまだ言えない」
は一瞬逡巡し、そのあとすぐに答える
「・・・そうですか。
処分される、とかではないですよね」
桜音はそれだけはいやだ、
という顔をして霧橋のほうを見つめる
「それは違うっつ。・・・今のところは、な」
霧橋は急いで否定する。
が、そのあとすぐに思い直し暗い顔で言葉を付け加える
「っつ、そうですか、つまりそれだけ
危ういところにいる、ということなんですね。
普段ならそんなこと絶対に言わないのに・・・
つまりそれは完全に否定できないから、
いやむしろ処分される可能性が高い、
ということなんですよね?」
それを聞いて桜音は一瞬口に手を当て、息をのむ
「・・・その可能性は否定できない。」
「・・・そうですか、ちなみにそれは桜香も同じですか?」
「ああ、今のところは二人とも。
いや、実験体《君たち》全員がそうなる可能性がある」
「・・・そっか、それじゃあしょうがないか。
できれば桜香だけでも助けてあげたいけれど」
それを聞き、桜音はあきらめたような表情をする
「・・・もしものときは、僕が助けよう。
君たち二人を・・・けど、もし、もしも
どちらかしか助けられないとしたら
僕はどっちをたすければいいんだっ!」
は途中までは途切れるような声で喋っていたが
どんどん息が上がっていき大声を出すようになり最後に
ドンっと手を激しくハンドルに打ち付ける
ブッブー
クラクションがけたたましい音を上げる
「・・・それはもちろん桜香を助けてあげてください」
「・・・・・分かった。本当にそれでいいんだな?」
「はい、もちろんです。」
「そうか、分かった。
・・・もうすぐ学園に着く。準備をしておきなさい。」
「うん、大丈夫」
桜音がそう言ったすぐあと霧橋が
ハンドルを切り車が左に曲がる
キュッツ
ブレーキを踏む音が聞こえ車が停車する
「・・・着いたよ。それじゃあまたね。」
「うん、また。」
ガチャッ
桜音が後部座席のドアを開け車から降りる
「すごいとこだね、こんなに広くて大きくて
豪華な学校だとは思わなかったよ。
ここなら処分される前に楽しい思い出を作れそう・・・」
桜音は感傷にひたりながらその学園を眺める
そこは梨華が言った通りとても広くて大きくて
まるで私立のお嬢様学校のように豪華なつくりになっている
「桜音・・・」
霧橋は桜音のネガティブな感想にかける言葉が見つからない
「・・・じゃあ行くね」
「桜音っつ、元気で・・・」
「うん。・・・あのね。
桜音に伝えて欲しいことがあるんだ。」
「何だ?」
「あのね私は・・・
「感動的な別れの最中申し訳ねえんだけどよお、
とりあえず死んでくれや。」
桜音が続きを言おうとした途端何者かが
いきなり現れて目の前で拳銃を取り出す
それを桜音に向かって構え、引き金に手をかけ打つ
パンッ
銃口から煙が巻き上がり、男が煙を吹き消す
その途端視界がクリアになり目の前が見える
「なぜだっつ、なぜどこにもいないっつ。
確かに今この手で打ったはずなのにっつ」
「それは・・・・
分かりにくかったかもですけどご報告頂ければ修正します