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とある研究施設にて

これからも多分話は短めの予定です。

今回は残酷描写はありません。

ここは日本のとある町のとある研究施設

二人の男がひそひそと話をしていた。

一人の男は60くらいの歳で、

完全に白髪になった髪をくしゃくしゃとかきながら、

もう一人の男に説明と説得をしている。

「・・・仕方がない。事情が変わったんだ、理解してくれ。

君のことは私がなんとかしよう。」

「しかしっ・・・・・っつ、分かりました。

それでは、あの者たちはどうするつもりですか?」

男は少し考えてから、そのことについては了解し

しかし別の問題があることに気が付いた。

「あの者とは娘たちのことかね?

それならもう考えてある。

一人は別の研究施設に一つ空きがでたからそこへ。

もう一人は国立行生(いくせい)高校に入れようと思う」

老人は、淡々と答える

「国立行生高校ですかっ!?

しかし、あそこは色々な事情を抱えたものだけが

入るところですよ。

かなり危ない考えの者もいるようですし、

そんなところでやっていけるのでしょうか。」

男は驚いた様子で難色をしめす。

「なあに、君が心配することはない。

あそこはそこまで危ないところではないよ。

君がそれを知らないはずはないよね。

だって君はこの間までそこにいたんだから。」

老人はあまり心配してないようで

さとすように男を説得する

「私があそこにいたのはもう九年も前のことですよ。

その間に変わっているかもしれないじゃないですか。

それに私がいたときもけっこう危険な奴もいましたし。」

男はまだ納得してないようだ。

「大丈夫だよ、君の娘はそんなに弱くはない。」

「しかしもしも、ということがありますから。」

「君は、自分の娘を信用できないのかね。」

「そんなことはありませんっ。」

男は急に声を張り上げた。

「少し声を落としたまえ。

まったく子供たちが起きてしまうじゃないか。」

「はい、すいません。」

男は自分の声が大きくなっていたことに

気づき急いで声を落とす。

「君は少し過保護なんだよ。

どうして君が血のつながりもない娘を

そこまできにかけられるのか、

私にはどうしてもわからないよ。」

老人は心底不思議そうに尋ねてくる。

「それは・・・・・

三年も一緒にいたら情だってうつりますよ。

博士は、それこそあの子たちが生まれるまえから

一緒にいたのに情が移らないのですか?」

「・・・君もまだまだひよっこだね。

あの子たちは実験体だよ。

いつこの手で殺すかもしれないのに

いちいち情なんて移していられないよ。」

「そんな!では、私たちが愛してやらなければ

一体誰があの子たちを愛してあげるというのですか?」

「それは仕方のないことだよ。

あの子たちは実験体として、道具として生まれてきたんだ。

あの子たちに人並みの生活を送らせるなんて

難しいことは分かっているだろう。」

「あの子たちは人間です!

決して道具や実験動物などではありません!」

「いいや、あの子たちは人間などではない。

あの子たちは実験体となる代わりに、

強靭な脚力と腕力を手に入れた。

一体どこに生身でスカイツリーの頂上まで

登れるものがいるというんだい?」

「くっ!それはそうですが、しかし・・・」

「それにね、あそこに行ったらあの子には

つかのまの間だけでも本物の自由が与えられるんだ。

君だって少しでもあの子に自由を与えてあげたいだろ。」

「そう・・・ですね。

それも・・・いいかもしれません。」

「うん、そうしなさい。

・・・大丈夫だよ。

あの子の様子を定期的に報告するように頼んでおいたから。」

「はい、・・・よろしくお願いします。」

「ああ分かったよ、まかせておきなさい。」

「・・・それじゃあ僕は子供たちを迎えに行ってきます。」

「ああ、ずいぶん話こんでしまったからね、

なるべく速めにしてくれ。」

「はい、分かりました。」

そう言った後すたすたと歩いて行った。


内容も設定も全然違うので読む必要はありませんが、

よろしければ、最強魔術師の日常シリーズも

よろしくお願いします。

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