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七日目

これが最後の話です

俺は今日で死ぬんだっけ

忘れてたな、この6日間は夕菜と過ごして途中でいろんな事・人にであって

たくさん笑った、死ぬなんて簡単なことだと思ったけど

いざ七日目の朝になってみると、死ぬとどうなるかを意識してしまう

これは多分普通のことなのだろう

 はじめ『あなたを七日後に殺す』って言われたとき、七日間は夕菜と過ごそうなんて考えた自分が今この日になって自分がどれだけすごいかを感じた。

ひどく言ってしまえば殺人鬼と七日間過ごしていたことになるんだよな

 そんなことを考えながら夕菜との集合時間まで家でもやもやしてるのだ

クルミは後藤さんの職場をみにいきたいといって家をでてった、ついでに俺の父親に挨拶してくるようにクルミに言っておいた

 それに俺はこれから後藤さんとクルミに宛ての手紙を書かなきゃいけない

俺が死んだ後に夕菜に届けてもらう予定だ、ただ家に手紙を置いていくと何がなんだか分からなくなるだろうから、夕菜に事情をはなしてから手紙を渡してもらおうかなとおもっている

 今いるベッドの上から体を起こしリビングに行くために階段を下りて一階に向かった

 便箋の紙の上にペンを走らせる、俺が書く最後の手紙、何を書こうか迷うはずだったのだが、頭が働くより先に手が動いた


 クルミさん・後藤さんへ

俺が書く最後の手紙ですどうか捨てないでください

 俺は七日前にすばらしい人に出会いました、クルミは知ってると思うけど夕菜です

はじめてあったときに、あなたを七日後に殺すと言われて驚きました、でもね俺が夕菜と出会って八日間です、先刻を受けた日を除いて七日間、夕菜との恋人ごっこ、夕菜は好きな人がいるし、俺はただ死ぬ前に偽りの記憶でもいいから恋人がいたことにしたかった、

途中でクルミと出会い阿木と出会ってすごく楽しかった

 でも俺は死なないといけない、嫌々なんかじゃなく俺の意思で

クルミには悪いことをしたと思ってる、阿木の後にクルミの前から姿を消してしまって

許せなんていいません、だけどひきずることなく後藤さんとすごしてください


                    春人より


 俺はクルミと後藤さんへの手紙を書き終え、台所に行き飲み物飲んで一息ついてまた机に向かって夕菜への最後の手紙を書くことに苦労した


 気づけば、集合時間せまっていた

もうこんな時間か、夕菜への手紙にかなり時間が、かかった俺の思いを全て書くのは無理なので、短い分に全てを纏めるのに苦戦した。でもこれから夕菜に渡す手紙は俺の全てだと思っている

 身支度を整えて玄関でたちどまり持ち物を再度確認、財布はあるし、手紙は入ってる、それに今日の夢のチケットも入ってる、最後に首に巻かれたアクセサリを確認

これは夕菜にもらった一番の宝物だ

 全てを確認をすませて俺は家から駅へダッシュで向かった、最後に駅前を見て回りたかったのだ


 俺が駅を一通り見回したと思っていつもの集合場所には夕菜の姿があって俺は走って駆け寄った

「ごめん、ごめん、少し駅の周りをうろついてたから」

「春人にとっては最後の駅前だもんね」

俺は少し息を荒くしていった

「あぁ、最後の集合だ」

俺は夕菜の手をとり駅のホームに向かった、目的地は、ここからそんなに遠くないアリーナで行われるのだ

俺が死ぬ前にどうしても聴いておきたい人たちのライブでもある、本当は友達と行く予定だったけど、今はその代わり以上の存在がいる

 電車がホームにやってきて止まり、俺と夕菜はその電車に乗り込んだ、電車の中には人が少なく余裕で座れるスペースがあった、俺と夕菜はイスに座った

電車が走り出し、沈黙の世界が作られた、向かいのイスに座る男性の携帯のボタンを押すカチッていう音が聞こえるくらい静かな場所となっていた

俺は外の景色を見る夕菜を眺めていた、流れていく景色を見る夕菜をただじっとながめていた、飽きることなく、周りがスローに見えるくらいに俺は夕菜だけを見ていた。

 子供っぽい顔立ちをしてるのに、このときの夕菜は大人っぽく、いや、よそよそしくみえた


 長く続いた沈黙が破れ、俺達の目的地がアナウス流れたので、俺は降りる準備をした、夕菜も気づいたのかイスから立ち上がった

 やがて電車は止まり俺たちは電車を降りた。

 駅を出てすぐ目の前に見える大きなアリーナ

「あそこが今日俺達が過ごす最後のイベント会場」

俺が最初に話をきりだした

「そうだね、本当に最後だね」

「あぁ最後だ、これで」

俺は歩き出す、夕菜の手を握り、アリーナの入り口まで

「俺がどうしても死ぬ前に聴いておきたかった人たちの演奏を生で聴ける」

俺は独り言をぼそりとつぶやいた

 アリーナに近づくに連れて人は列を作る、俺は凄いと思った、これだけの人のたちの中から、俺が手に入れたチケットは一番いい場所のチケットなのだ、アリーナ席ではなくステージ前のせきなのだ、それにこれから始まるライブはガールズバンドなのだが男女関係なく人が多く集まる、俺はこのときから自分が今日死ぬことを忘れてワクワクしながら列に並んでいた。

 「なぁ夕菜、お前の知らないと思うバンドのコンサートが最後で本当にいいのか?」

「大丈夫、春人君が好きなバンドを嫌いになることなんて、ありえないよ」

夕菜は俺にがっつボーズをしていった

「そうか、よかった俺にとってはこれが夢のチケットでいける夢なんだ」

俺は前に視線を戻し、列を確認した

 人がアリーナの中に吸い込まれていく

ついにアリーナの入り口までやってきて、俺と夕菜はチケットを管理人に渡し返ってきた半券を手に持ち指定された最前列に向かった

 アリーナの中の通路から正面口を通りスタジアムの中に入った

 俺は上を見渡した、席が人でうめつくされていた

「すごいね」

夕菜がつぶやいた

「ほんとうに、すごいなこれだけのファンがいるんだ」

あまりメジャーな人たちではないのに、この人たち曲に励まされるのは自分だけじゃないんだな

 俺たちは最前列に行くため途中ではぐれないように手を繋ぎ俺がリードして、小さな通路をと通り何とかたどり着いた

 ステージが目の前にある、まだ薄暗く、ステージを細かくは解らないけど、このステージであの人たちはみんなに感動をあたえるんだ

俺は夕菜の顔を窺おうとした 


そのときだったステージがアリーナが真っ暗になりステージ一点にライトが当たる

そこに立つ1人の女性がいた

女性が手を上げ、そして下に手をさげ肩にかけたギターを鳴らした時だった

歓声と共にライトが後ろにもあてられバンドのメンバーのみんながうつり

 ボーカルがギター鳴らしながらマイクに近づく、

ボーカルは歌い始めた

 世の中の理不尽を恨んだそんな歌をボーカルの人はみんなの代理として歌うように

ここに集まったみんなは世の中を恨んでる、自分がなんでこんな目にあわなくちゃ行けないのかと、俺もその一人でもある

 だけど俺は変わった、今までは学校とか世の中の法律とかで縛られ、自分の利益しか考えなかった自分がこれから殺されることに体も、頭も嫌がらないで納得してくれている

今は夕菜に会わせてくれた世の中を恨んだりなんか、してない

 俺は夕菜この人たちの歌を聴いてもらいたかった、夕菜は死神になる前にもっとも愛した人を目の前で殺されている、俺なんかより何倍も世の中を恨んでるに違いなかった

だからそんな夕菜に聴いてもらいたかった。

 ライブはテンションが下がることなく終わりを迎える、最後にボーカルからの閉めのスピーチがあった

 「ここに集まってくれた、ファンの皆さんはありがとうございました、私は生きることの残酷さを味わっているからこそ、これだけのファンに囲まれています」

観客席は静まりかえっていた

「私は、父親に母親を殺され、そのまま父親は自殺、施設でまったく知らない人たちと過ごし、学校に行けば、殺し合い家族といわれ生きてきたそんな酷い生活殻救ってくれたバンドのメンバーにこんなに世の中を否定する曲についてきてくれる皆さん本当にありがとうございます。」

ボーカルは深くお辞儀をした。客席から大勢の人たちが言葉を投げる

『私はあなたの歌があるから生きてる』『俺はあなたたちがいなければ死んでました』

「私達はどこにでもいる、携帯のなか、CDのなか、私達はあなたたちの身近にそれを忘れないで」

 それだけ言うと、ステージが真っ暗になりアリーナからの退場の支持がアナウスで流れた

 夢の時間の終わりで現実に引き戻され、俺たちはアリーナの外へ列にそって出た


 しばらく歩き駅から電車に乗りいつもの駅前に戻る

人はいない

「なぁ夕菜、なにかしたのか?」

「うん少し時空をゆがめた」

「死神ってすごいんだな」

俺と夕菜木の前のベンチに腰を掛けた

「これで話すのも最後だな」

「そうだね、これで最後」

夕菜はベンチからすぐに立ち上がった

俺は夕菜に手紙を渡した

「これ、クルミに渡してほしいのと、お前宛」

夕菜は手に受け取った

そして自分あてである手紙を読んだ

 俺がそこに書いた文は紙の中央に『ありがとうう』の一文だけ

俺が夕菜に伝えることが多すぎて、まとめきれないから夕菜の全てに『ありがとう』の意味をこめた手紙

 それを見た夕菜の目が泣きそうなになってうた

次の瞬間だった夕菜はクルミ宛だった手紙を破り捨てた

俺は何かを言おうとしたときだった

 夕菜の口がそっと俺の口を包んだ

初めてのキスだった、夕菜は一歩下がり、もう目から雫がたれていた顔で

笑顔を作って

「ありがとう!私がこんなことするなんて始めは思わなかった」

「最後に春人君にお願いね、私との関係は本当の恋人として終わりにしてね」

「夕菜が何を言ってるのかわかんない!」

 夕菜は笑顔のまま

「ばいばい」

手を振ったときだった

夕菜の体を黒い剣が貫いた。夕菜の体はそのまま崩れ落ちた

夕菜は心臓の位置を貫かれたのでほぼ即死だった

目が開いたままの夕菜の死体に近寄り叫んだ

「なんで俺を殺さないんだよ!死ぬのはお前じゃなくて俺だろ!」

突如知らない男性の声がした、それにまだ歪みは直っていない

「そのとおりだ、本来はお前が死ぬはずだった、だがその死神はタブーを犯した」

「お前が何を言っているのか理解できない!」

俺は完全に殺意をその男に向けた

「死神にとってのタブーそれは人を愛すること、それは唇合わせることで認められる」

淡々と男は喋った

「でも死神の魂で目標は達成されている・・・」

俺を見ていった

「そなたの願いをかなえてやろう」

「ほんとうか?夕菜を生き返らせることもか?」

男は声の大きさを変えずに答えた

「もちろんだ、だがいいのか?尽きない金や、もっと自分に合った女とかじゃなくて」

俺はもちろんと言おうと思ったが、最後の夕菜の意味解らない発言が予備が得る

『私との関係は本当の恋人として終わりにしてね』

もしかしたら夕菜は生き返らせてほしくないんじゃないのか?

人への愛情は長続きしない、もし生き返らせたとして俺が他の人を好きになってしまったら、恋人としての関係は壊れてしまうのではないか

 俺がそんなことを思って出した結論は

「死神は世の中にいっぱいいるんだよな?」

「あぁ、神とは違ってたくさんいる、神は一人だけだからな」

「そうか、なら俺は死神のタブーをなくして、もし死神が人に恋をしたら、その場で死神としての役目を終えることになる、変更してもらいたい」

男は驚いた顔して笑った

「お前には利益がないんだぞ?それでもほんとうにいいのか?それに死神は愛する人を生き返らせるために存在してるのにそれでもいいと?」

「あぁ、俺は利益を求めない、実際は死ぬはずの予定だったんだから」

「よかろうぅ、今から死神の規則をかえる、こんな世の中にも自分の利益を求めないやつがいたとわな」

男が姿を消し、夕菜の体が、消えていた。

もし俺が殺されていたらこんなふうに体は残らないんだろうな

 世界が動き出したかのように人が現れ、活気あふれる駅前に戻った、俺と夕菜と神様の出来事はこの次元じゃのこらないのだった

 俺と夕菜のデートの結末だった


 『死神と七日間のデート』は俺、春人はこう訂正したいと思っている

『死神は七日間の恋人』


              END

今までありがとうございました

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