【馬鹿と天才は紙一重】カササギフエガラスについて
カササギフエガラス(Gymnorhina tibicen)は、
オーストラリアに生息する鳥類界の天才である。
彼らは驚異的な知能を持ち、
複雑な社会構造を理解し、道具を使い、
さらには人間の顔を識別する能力まで備えている。
……のだが。
「自分の巣の場所を忘れる」
という、鳥類として致命的すぎる欠点を抱えている。
このギャップがあまりにも激しいため、研究者の間では
「鳥類界の天才か、ただの方向音痴か」
という論争が100年以上続いている。
【天才的な能力】
・顔認識能力
カササギフエガラスは、人間の顔を識別し、
「この人は餌くれる」
「この人は石投げてきた」
などの情報を”数年単位”で記憶する。
・社会構造の理解
彼らは複雑な社会階層を理解し、
仲間同士で協力し、敵を共有し、
さらには“仲間の仲間”まで認識する。
【しかし巣穴を忘れる】
カササギフエガラスは、巣作りの技術は高い。
材料を選び、構造を考え、風雨に耐える設計をする。
だが、数日後には完全に忘れる。
その結果、めちゃくちゃ迷惑なトラブルを引き起こす。
それが、”他の鳥の巣を自分の巣だと思い込む”こと。
カササギフエガラスは
「お、こんな丁度良いところに巣穴を作るってことは俺のだな」
とジャイアニズムを体現した考え方を実行する。
当然別の鳥の巣なので
帰ってきた鳥に「お前誰だ!?」と威嚇される。
しかしカササギフエガラスは
「は?これ俺の家だけど?」
と全く疑うことを知らないので喧嘩になる。
そして謎にビブラートを効かせた声で
相手を威嚇し歌声マウントを取りにかかる。
しかし、そんなものは意味が無いので
格闘戦が始まる。
…のだが、
妙に頭が良いので
仲間を呼びます。
これが本当に良くない。
結果、数的有利を作り出し喧嘩には勝利する。
鳥類界の天才らしく、
非常に頭の良い方法で勝つのだが、
やってきた仲間が
「あ、これ俺の巣穴じゃん。やっと見つかったわ」
と言って再度喧嘩が始まる。
人間の顔も記憶し、
社会性まで身に着けているのに
住所だけは全く覚えられない馬鹿である。
【原因】
これは方向感覚がバグっている説が有力である。
研究者の間では、
「知能に全振りした結果、方向感覚にポイントを振れなかった」
という説が有力である。
【人類との関係】
カササギフエガラスは繁殖期になると人間を襲う。
しかし、無差別ではない。
「昨年石を投げてきた人だな」
というように、襲う理由を覚えている。
つまり、
「恨みは忘れないが、巣の場所は忘れる」
という、非常に偏った記憶力を持つ。
【総評:馬鹿と天才は紙一重】
彼らは天才的な記憶力を持ちながら、
自分の巣の場所を忘れるという、
IQの配分を間違えた鳥類として
今日もオーストラリアの空を飛んでいる。




