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キッチンカーと巡る異世界グルメ~社畜と無愛想貴族、今日も気ままに屋台旅~  作者: k-ing☆書籍発売中
第一 キッチンカーで異世界へ

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24/54

24.料理人、仲間が捕まった

「お前たち何をしたんだ?」

「『ハルト!』」


 俺は咄嗟にゼルフと白玉に声をかける。

 なぜ、門番に押さえつけられているのか、俺には全く理解できなかった。


「兄ちゃんの魔導具にイタズラするやつらを捕まえておいたぞ!」

「イタズラですか?」


 そういえば、未だにキッチンカーから大きな音が鳴っている。

 ここまで来たら何も思わないが、さっきまで俺もびっくりしていたからな。

 ただ、本当に門番が俺の言うことを聞くとはね。

 ちゃんと彼も仕事をしたってことだな。

 ゼルフの無愛想な顔を見たら、危ないやつって思うのも仕方ない。


「俺は何もしてないぞ!」

『そうだ! ハルトがいないから心配になったんだぞ!』


 必死に説明しようとするゼルフと白玉につい笑みが溢れてしまう。


「お前らいい加減にしろ!」


 あまりにも騒がしいから、門番に槍を向けられていた。


「ああ、すみません。セキュリティアラームが鳴っただけなんで大丈夫ですよ」

「セキュリティ……?」

「アラーム……?」


 ゼルフと白玉は首を傾げていた。

 俺にとったら聞き馴染みがあるものだが、突然町に響くほどの大きな音が鳴ったら誰でも驚くのは仕方ない。

 近くに来たら聞き慣れた音であまり気にはならなかったが、きっとゼルフと白玉が俺がいないから勝手に扉を開けようと――。

 俺はすぐにキッチンカーに戻って、異変がないか確認した。


「うわあああああ!?」


 キッチンカーを見て、ついつい叫び声を出してしまった。

 こんな状況なら、セキュリティアラームが鳴るのは当たり前だろう。

 

「おい、俺に何か言うことあるよな?」


 再び門の前に戻ると、ゼルフと白玉はそっぽ向いて目を合わせようとしない。


「いや……俺はハルトが心配で……」

『オイラもだぞ!』


 俺のことを心配しているのはわかった。

 俺がいなくなればご飯が食べられないからな。

 だが、さすがに限度ってものがある。


「心配だからって扉を壊していいはずないだろ!」


 さっきキッチンカーに戻ったとき、運転席の扉とキッチンカーの扉が取れて(・・・)いた。

 「どうやったら扉が取れるんだよ!」ってツッコミたいぐらいだ。


「お前ら……このままご飯抜き――」

「『すみませんでしたあああああ!』」


 ご飯抜きと言った途端にすぐに謝ってきた。

 よほどご飯が食べられないことが嫌なんだろう。

 ゼルフが貴族って言ってたのも、やっぱり嘘のような気がしてきた。


「俺の仲間がご迷惑おかけしてすみません」


 集まってきた人や門番にペコペコと頭を下げて謝る。

 解決したと分かればみんな町の中に戻っていく。

 まさかお騒がせで再び注目されるとは思わなかった。


 俺はゼルフと白玉を連れてキッチンカーに戻る。

 チラッと振り返るが、背後を付いてくるゼルフは露骨に落ち込んでいた。

 それが面白くて、しばらく黙っているとゼルフが声をかけてきた。


「なぁ……今日のご飯は本当に抜きか……?」


 いつもの無愛想な顔はどこにいったのだろうか。

 誰が見てもわかるぐらいショボーンッとしている。

 反省中の大型犬って感じだな。


『オイラは何も悪くないぞ! 全部ゼルフが――』


 一方、白玉は責任をゼルフに押し付けていた。

 実際に白玉がキッチンカーの扉を外せる力はないからな。


「おい、全部俺のせいにするのか! そもそもハルトが中に閉じ込められているって言ったのはお前だろ!」


 どうやら俺が閉じ込められていると思ったのだろう。

 基本的には一緒に行動しているから、呼びかけに反応がなくて混乱したってところかな。

 睨み合うゼルフと白玉に俺はため息をついた。


「お前らそれ以上喧嘩するなら、しばらくご飯抜きに――」

「はぁん!? 何言ってんだ。俺たち仲良しだぞ!」

『そうだそうだ! オイラとゼルフは仲良しだ!』


 ゼルフと白玉は口では仲良いと言っているが、未だに睨んでいる。

 喧嘩するほど仲が良いってことにしておこう。


「それより魔物を狩りに行ったんじゃないのか?」

「……はぁ!?」

『……クゥエ!?』


 お互いに顔を見合わせると、急いでキッチンカーに向かって走っていく。

 俺も一緒になって付いていくと、地面に大きなうさぎが投げ捨ててあった。


『ゼルフがちゃんとしないから硬くなったじゃないか!』

「お前が血抜きする前にハルトに見せたいって言ってたからだろ!」

『なんだとー!』


 しばらくはこの喧嘩を止められないのだろう。

 俺はゼルフと白玉を放ったらかしにして、運転席に戻る。


「はぁー、昨日自動修復したばかりなのにな……」


 俺はモニターを操作して自動修復にポイントを割り振る。


――ガタッ! ガタガタ!


 二回目となれば特に焦ることはない。

 さすがに壊れた状態でそのまま生活することはできないからな。


――ウーウー! 車から降りてください!


 指示通りに運転席から降りると、キッチンカーはすぐにミニカーサイズになった。


【修復期間】


23時間59分……


 ポイントを大事にしようと思った矢先、こんなことに使うことになるとは思いもしなかった。


【ステータス】

 キッチンカー Lv.3 ポイント:2

 ナビゲーション 1

 自動修復 2

 キッチンカー拡張 2

 調理器具拡張

 電力拡張ユニット 1

 冷蔵/冷凍拡張ユニット

 給水タンク拡張 1

 排泄拡張

 ディスプレイ


 ◇次のレベルアップ条件:1日売上 50,000円到達(・・)

お読み頂き、ありがとうございます。

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