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キッチンカーと巡る異世界グルメ~社畜と無愛想貴族、今日も気ままに屋台旅~  作者: k-ing☆書籍発売中
第一 キッチンカーで異世界へ

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16.料理人、キッチンカー……広告トラックになる?

 肉巻きおにぎりを食べた俺は残りのガソリンで、キッチンカーが邪魔にならないところへ動かすために運転席に乗り込んだ。


「なんだこれ……」


――レベルアップしますか? はい/いいえ


 大きく表示されたモニターに俺は触れ、ステータスを確認する。


【ステータス】

キッチンカー Lv.1 ポイント:0

ナビゲーション 1

自動修復

キッチンカー拡張 1

調理器具拡張

電力拡張ユニット

冷蔵/冷凍拡張ユニット

給水タンク拡張 1

排泄拡張

ディスプレイ


◇次のレベルアップ条件:1日売上 10,000円達成(・・)


 何も変わらないと思ったが、レベルアップ条件の表示が達成に変化していた。


「まさか円とルピって同じ通貨単位なのか?」


 俺が売り上げでもらったのは13000ルピだったはず。

 ただ、レベルアップして何かが変わるなら、今後もキッチンカーでお店ができるかもしれない。

 そんな希望が湧いてきた。


 俺はレベルアップ画面に戻り、〝はい〟を選択する。


「くあああああ!」

『クゥエエエエエ!』


 外で肉巻きおにぎりを食べていたゼルフと白玉が叫び出した。

 外から眩い光が差し込む。

 いや、眩しいのはキッチンカーから放たれていた。

 まさか夜のお店紹介の広告トラックにレベルアップするのだろうか。

 あんな大きな音でウェーイって宣伝するようなトラックには乗りたくないぞ……。


「ハルト、大丈夫か!」

『ピカピカしてない?』

「あぁ、俺は問題ないぞ!」


 しばらくすると、ゼルフと白玉が駆け寄ってきた。

 肉巻きおにぎりを口に咥えながらも、心配はしてくれるようだ。


「キッチンカーがレベルアップした」

「『レベルアップ?』」


 一人と一匹は同じ方向に首を傾げていた。

 この世界にはレベルアップって概念はないのだろうか。

 俺は外に出て、キッチンカーが広告トラックになっていないか確認する。


「傷もそのままだし、見た目も変わらないか……」


 レベルアップで少し期待はしていたが、何も変化はなかった。

 俺は再び運転席に戻り、モニターに触れてステータスを確認する。


【ステータス】

キッチンカー Lv.2 ポイント:3

ナビゲーション 1

自動修復

キッチンカー拡張 1

調理器具拡張

電力拡張ユニット

冷蔵/冷凍拡張ユニット

給水タンク拡張 1

排泄拡張

ディスプレイ


◇次のレベルアップ条件:1日売上 30,000円到達(・・)


 レベルが上がったことでポイントはまた3に戻り、レベルアップ条件が達成から到達に戻った。

 今度は30000ルピでレベルアップができそうだ。


「ポイントを振ったらどうにかなるのか……」


 ステータスの中で可能性があるのは〝自動修復〟の機能だろう。

 どこまで修復するのかはわからないが、俺はそれにかけることにした。


――ポイントを振りますか? はい/いいえ


「はい!」


 俺は画面に映る〝はい〟に手を触れる。


――ガタッ! ガタガタ!


 キッチンカー拡張を押した時のように車内全体が揺れ出した。


――ウーウー! 車から降りてください!


 警告音がスピーカーから聞こえ、俺は急いでキッチンカーから降りる。

 すると、キッチンカーはみるみるうちに小さく萎んでいく。


「なんだこれ……」


 気づいた時にはミニチュアフィギュアのようにキッチンカーは小さくなっていた。

 何が起きたのかわからないが、ひとまずキッチンカーが町の人の邪魔にならないことが幸いだ。

 俺は小さなキッチンカーを手に取ると、何か表示された。


【修復期間】


23時間59分……


 点滅していると思ったら、分表示が58分に切り替わる。


「何が起きんだ?」

『キッチンカー、壊れたぞ?』


 ゼルフと白玉は手に持つミニチュアキッチンカーを見つめる。


「今自動で修復しているらしいぞ」

「なっ!? それはこれからも旅ができるってことか!」

『美味しい料理が食べられるぞー!』


 キッチンカーを恋しいと思っていたのは俺だけではないようだ。

 まぁ、ゼルフと白玉に関しては違う意味合いが強いだろうけどな。

 ただ、自動修復だからガソリン問題が解決するのか不明で、修復が終わってみないとわからない。


「じゃあ、町に行こうか」


 俺たちは町に向かって歩き出す。

 すると門番の男に止められた。


「おいおい、兄ちゃん! 身分証明できるものはないか?」 

「身分証明ですか……?」


 俺は鞄から財布を取り出し、運転免許証を渡す。


「なんだ……これ?」


 門番の男は俺と運転免許証を交互に見比べる。


「この絵は本当に兄ちゃんか? 今にも死にそうな顔だぞ?」

「あー、この時は大変だったので……」


 写真を絵っていうぐらいだから、きっと写真技術もないのだろう。

 それに運転免許証の更新は社畜時代に撮ったものだ。


「確かに死にそうな顔しているし、本当にハルトなのか……?」

『悪魔みたいだぞ!』


 頬は痩せこけ、目の下は真っ黒だから悪魔と言われても仕方ない。


「あとこれじゃあ中には入れないぞ。ギルドカードはないのか?」


 俺はゼルフを見ると、首を振っていた。

 ギルドカードが何かはわからないが、俺とゼルフは持っていない。


「それなら商業ギルドにも登録してきたらどうだ?」

「あー、ゼルフが言っていた営業許可のところだな!」

「んー、その認識で間違いはないが……」


 町に入るにはお金を払うか、どこかのギルドに登録するのが当たり前になっているらしい。

 俺の料理を見て商業ギルドを勧めてくれたのだろう。


「町の入場料は一旦受け取るが、あの飯を食べさせてくれた礼だ。ギルドカードを見せてくれたら返してやる」


 本当にこの人を門番にしてもいいのかと心配になるが、彼なりの優しさなんだろう。

 いや、あの瞳の奥はギルドカードを見せにくる時は、何か差し入れを持ってこいという意味がありそうだ。


 俺たちは一人3000ルピを支払って町の中に入ることにした。

 ちなみに聖鳥である白玉はペットという扱いでタダで入場できた。

 この世界でもペットという認識はあるようだ。

 食用じゃなくて――。


『ハルト、その目はなんだ?』

「いや、何もないぞ」


 うちのペットは食べられることに過敏に反応するようだ。

お読み頂き、ありがとうございます。

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