表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/170

第8話 縁結びの神

神って感じの存在からの説明は続きます。

 「つまり、世界の設計ミスと言う事で、諦めてください」


 また、あの世界で苦しみ頑張るのが嫌で、ハッキリそう言ったのだけど。


 「いや。まだ何とかなる。

  それを君にお願いしたい。

  と言うか、それだけの力が君には与えられているんだ」


 どこがだ。


 他の人が当たり前に持っているスキルが得られなくて、あれほど苦労したのに。


 スキルが人並みに得られていれば、母だって死なずに済んだのに。


 そう吐き捨てる感じで思考すると、神らしき存在は口に出さなくても俺の思考を読み取り謝ってくる、


 「その辺は、ごめんと言うしかないね。

  君には、大きな力を与え他の人とは異なりそれを隠していたから、それに安心して深く注意をしていなかったんだ。

  それが失敗だったのだけど」


 どう言う事なんだろう。


 「僕は神って感じの存在だけど、それでも何でも出来る訳では無いし、幾つもの世界に関わっているし、能力にも限界がある。

  当然、限界がない存在なら、神々の滅ぼし合いなんて心配する必要もない訳だからね。

  だから、君達転生者の第二陣を送り込む時に、君に与えたスキルが別の世界では成功していたと言う事と、強いスキルを与え隠した事で安心してしまい、その問題点に気が付かなかったんだ」


 ナカナカ本題を言わないけど、それ程酷いミスなのか。


 「そう言う事。

  君に与えたのは百能スキル。

  僕たち神が万能なら、人で強力な存在なら千能か百能だろうと言う事で造られたスキルだ。

  他の転生者には、限界突破とか多重存在とか言った強力なスキルが与えられているのだけど、それを超えるチートスキルだ」


 「俺、そんなスキル持っていませんけど」


 「それには問題があってね。

  私は、この世界だと縁結びの神になるんだ」


 「は?」と意味が分からず思わず大きな声が出てしまう。


 「私達は、君の様に世界で生きるモノの信仰心と言った思いから影響を受けた生命力とか魂の力から力を得ているって話はしたでしょ。

  その信仰心と表裏一体の神に対する願い・祈りなんだけど、この世界での強い思い・願い・祈りは色々とあるんだけど、私に付いた神として属性の一つが恋愛成就。

  私に届く力には『良い伴侶と結ばれたいので神様お願いします』って思い・願い・祈りが込められているんだ」


 ……。


 「この世界の成人の男女比は1対5より酷いでしょ。

  だから、男性が横暴になり、女性は良い恋人や伴侶が欲しいって思いが強くてね。

  他にも支配階級の横暴が酷く、男女の区別なく異性により酷い目にあっている者が多いって事もあったか。

  しかも、さっきも言ったけど、戦いが前提の世界なので滅びたりしない様に、君の前世より子を求める理とかも強いんだ。

  それもあって、この世界における神に対する強い願い・祈りの一つが縁結びになり、この世界では力を持つ方の神である僕の属性の一つを決めてしまっているんだ」


 死にたくないとか、強くなりたいとか、お金が欲しいとかじゃないんだ。


 「それも強い思いとしてあるよ。

  ただ、偶然なのか必然なのか、私に付いた属性は縁結び。

  勿論、時空神とか、戦神とか、豊穣の神と言った属性も持ってはいるし、万能でもあるのだけど。

  そして、この世界では強い『良い伴侶に出会い結ばれたい』と言う思いにより導かれた力を得ているから、私はこの世界でも力を得ている方の神で、他の世界からの転生についても担当する事になったんだ。

  まあ、成人の男女比が1対1なら、こんな事にはならないのだろうとも思うけど、それがこの世界の現状なんだ」


 完全に、世界の設計ミスだな。


 諦めればいいのに。

 神って感じの存在は、縁結びの神でした。

 他の属性も持っている感じですが、この世界で強いのは縁結びの神と言う属性。

 どうも、その事に影響され変なチートになりそうです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ